「そんな格好で接客するな!」ジャンパー姿の私に怒鳴った男性客。店長が明かした私の本来の仕事に言葉を失った瞬間
ジャンパー姿で掃除をしていた私に、突然の声
以前、小売店で働いていたころの話です。
冬のある朝、私は店の駐車場で清掃をしていました。
その日は風が強く、駐車場には枯れ葉が散らばっていました。
私は防寒用のジャンパーを着て、ほうきで葉を集めていたのです。
集めた枯れ葉を袋に入れようとかがんだとき、うしろから声をかけられました。
「ちょっと、店員さん?」
振り向くと、中年の男性客が立っていました。
「さっき店内で見た商品のことなんだけど、在庫を確認してもらえる?」
私は普段から外やバックヤードなどの清掃を担当しており、商品の在庫までは把握していませんでした。
「申し訳ありません。私ではすぐに分からないので、店長に確認してもよろしいでしょうか」
すると、男性は不満そうに眉をひそめました。
「えっ、店員なのに分からないの?」
「すみません。確認できる者を呼びますので」
「……じゃあ、早くしてよ」
私は男性と一緒に店の入口へ向かい、店内で品出しをしていた店長を呼びました。
ところが、店長が出てきた途端、男性は私のほうを指さしたのです。
「ちょっと店長さん。この人、商品について聞いても何も分からないって言うんですよ」
「申し訳ございません」
店長が応じると、男性はさらに私の服装を見ながら続けました。
「それに、こんなジャンパー姿で客の相手をするって、どうなんですか?店員ならちゃんとした格好で接客してほしいんだけど」
次第に声も大きくなり、駐車場でカートを押していた年配の夫婦まで、こちらを振り返っていました。
私は思わず自分の服装を見下ろしました。
確かにジャンパー姿ですが、外で掃除をするために着ているものです。そもそも私は、接客をしていたわけではありません。
説明しようにも、男性は店長に向かって不満を話し続けていました。
店長が説明した、私の本来の仕事
すると店長は、男性の話を最後まで聞いてから、落ち着いた声で答えました。
「お客様、彼は外の清掃の担当でございます」
「…え?」
「今日は風が強いので、朝から駐車場を掃除してもらっていたんです」
店長は、私が持っているほうきに目を向けました。
「そのジャンパーも、外で作業するために着ているものです。お客様からお声がけいただいたので、私のところへご案内したんだと思います」
男性は私のジャンパーとほうきを交互に見ました。
「ああ……そういうことだったんですか」
先ほどまでの勢いはなくなり、気まずそうに視線をそらしました。
店長はそれ以上、男性を責めることはありませんでした。
「商品の在庫については、私が確認いたします。どちらの商品でしょうか?」
男性も声を落として商品の話を始め、そのまま店長が対応することになりました。
私は再び駐車場に戻り、掃除を続けました。
しばらくして店から出てきた男性は、もうこちらに何も言わず、車に乗って帰っていきました。
そのあと、店長が入口から顔を出しました。
「さっきは大変だったな。寒い中、ありがとう。助かってるよ」
「いえ、ありがとうございます」
その言葉を聞いて、ようやくほっとしました。
私はほうきを握り直し、風に吹かれて転がってきた枯れ葉をまた集め始めました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














