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2026.10.15(Thu)

「別室で詳しくお話を伺えますか」ホテルの朝食で大量の納豆を巾着に詰めていた夫婦。だが、責任者が声をかけた結果

「別室で詳しくお話を伺えますか」ホテルの朝食で大量の納豆を巾着に詰めていた夫婦。だが、責任者が声をかけた結果

空っぽになった納豆のかご

家族旅行でホテルに泊まったときのことです。

朝食はバイキング形式で、息子は前の晩から楽しみにしていました。朝食会場で息子と席に着き、料理の並んだ台を眺めていると、隣のテーブルが目に入りました。

そこには年配の夫婦が座っていたのですが、テーブルの上には納豆のパックがいくつも積み上がっていたのです。

「ずいぶん納豆が好きな人たちなんだな」

最初はその程度にしか思っていませんでした。

ところが、しばらくすると妻が巾着からビニール袋を取り出し、納豆のパックを次々と詰め始めたのです。

夫はその手元を見て、落ち着かない様子で声をかけました。

「おい、そんなに入れて大丈夫か」

「どうせ余ったら捨てるんでしょう。もったいないじゃないの」

妻は手を止めません。

夫もそれ以上は何も言わず、再び料理の台へ向かいました。

そして戻ってくると、手に持っていた納豆のパックを妻の前に置いたのです。

私が息子のために納豆を取りに行くと、かごは空っぽでした。

仕方なく席へ戻ると、隣では先ほど夫が持ってきた納豆まで袋に詰められていました。

「ママ、なっとうないの?」

残念そうに尋ねる息子。

その声が聞こえたのか、隣の妻がこちらをちらりと見ました。そして夫に向かって言ったのです。

「なくなってから言われてもねえ」

私は何も言えず、息子の皿にパンをのせました。

周囲のテーブルでも、夫婦の様子を気にする人が出始めていました。

責任者がかけた一言

そのとき、会場の奥から黒い制服を着た責任者が近づいてきました。

ちょうど妻が、納豆の詰まったビニール袋を巾着へ押し込もうとしているところでした。

責任者は二人のテーブルの前で足を止め、袋に視線を向けました。

そして、落ち着いた声で言いました。

「すみません。別室で詳しくお話を伺えますか」

妻は驚いた様子で顔を上げました。

「えっ……私たちですか?」

「はい。少しお時間をいただけますか」

夫は妻の巾着に目をやり、困ったように口を開きました。

「いや、これは、その…」

しかし、うまく説明できないようでした。

妻も何か言いかけましたが、結局黙って巾着を握り直しました。

二人は席を立ち、責任者について会場を出ていきました。

その様子を見ていた息子が、小さな声で聞いてきました。

「ねえ、あの人たち、どうしたの?」

私は少し考えてから答えました。

「お皿に取るのは、ここで食べるぶんだけ。それが決まりなんだよ」

息子は「そっか」とうなずき、パンを食べ始めました。

しばらくすると、スタッフが空になっていたかごに納豆を補充してくれました。

息子と一緒に取りに行き、ようやく私も自分の皿の納豆を味わうことができました。

せっかくの楽しい旅行の朝。ほんの少し周囲のことを考えるだけで、みんなが気持ちよく食事を楽しめるのに、と思った出来事でした。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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