お酒を控えて数か月。久しぶりに行きつけの飲み屋を訪れた私。「元気そうでよかった」と笑う店主の言葉がうれしかった理由
飲みに行った翌日は、いつも後悔していた
少し前まで、私には行きつけの小さな飲み屋がありました。
カウンターだけの店で、仕事帰りに一人で立ち寄るのが楽しみでした。
週に1回ほど通っていたので、店主とも気軽に話せる仲になっていました。
ただ、私には一つ困った癖がありました。
その店で飲んで気分がよくなると、「もう一軒だけ」と別の店にも寄ってしまうのです。
最初は少し飲んで帰るつもりでも、気づけば7000円くらい使っていることもありました。
しかも、翌日はたいてい二日酔いです。
休みの日に重なると、昼すぎまでベッドから出られません。
ようやく起きても何もする気になれず、だらだらしているうちに夕方になってしまいます。
そんなことを何度も繰り返していました。
ある日、友達と休日の過ごし方について話していたときのことです。
「この前の休み、何してた?」
「ほとんど寝てた。二日酔いで」
「また飲みすぎたの?」
友達は笑っていましたが、私は少し情けなくなりました。
せっかく働いて稼いだお金を使って、休みの日までつぶしている。
さすがに、このままではもったいないと思いました。
それをきっかけに、私は一人で飲みに行くのをやめました。飲み会でも、以前ほどお酒を飲まないようにしたのです。
数か月ぶりに訪れた店で
飲みに行くのをやめると、思っていた以上に生活が変わりました。
月末に残るお金が増え、休日も朝からすっきり起きられるようになりました。
部屋を片づけたり、散歩に出かけたり。以前なら二日酔いであきらめていた予定も、今は楽しめています。
お酒を控えてよかったと思う一方で、ときどき気になっていたのが、あの行きつけの店でした。
店主と何気ない話をする時間は好きだったので、もう顔を出せないのは少し寂しい気もしていました。
そして数か月たったある夜、仕事帰りに久しぶりに店へ寄ってみることにしました。
扉を開けると、カウンターの向こうにいた店主がこちらを見ました。
「いらっしゃい。あれ、久しぶりだね!」
「お久しぶりです」
私は以前よく座っていた席に腰を下ろしました。
「今日は何にする?」
少し迷ってから、私は答えました。
「今日はソフトドリンクにしようかな。何かありますか?」
「え、今日は飲まないの?」
「はい。最近ちょっとお酒を控えてて」
店主は驚いた顔をしましたが、すぐに笑いました。
「そうだったんだ。最近来ないから、引っ越したのかと思ったよ」
「いやいや、引っ越してないですよ。飲みに出るのをやめただけで」
「そうか、そうか。元気そうでよかったよ」
店主はそう言って、レモンの薄切りを浮かべたグラスを私の前に置いてくれました。
久しぶりに来たのに、以前と変わらず話してくれたことがうれしくて、少し照れくさくなりました。
私は両手でグラスを包み、しばらく目を落としていました。
お酒を飲まなくても、こうして店に来られるんだなと思いました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














