「夕飯が遅いのは、野菜を先に切らないからだよ」とソファから口を出す夫。エプロンを手渡して任せた一時間後の本音
ソファから飛んでくる小言
夫はソファから、私の料理の手順に口を出します
フルタイムで働く私は、休日の夕方も仕事の疲れが抜けないまま、夕飯の支度をしていました。
鍋に水を張って火にかけていると、ソファで寝転んでスマホを見ていた夫が、こちらを見ないまま声をかけてきました。
「夕飯が遅いのは、野菜を先に切らないからだよ。」
私が料理を続けていると、夫はさらに口を出してきました。
「同時に進めないから遅いんだよ。」
そして、ため息まじりにこう続けました。
「お前は本当に要領が悪いな。」
お玉を握る手に力が入りました。自分は一歩も動かないのに、手順だけは細かく指摘してくる夫。台所に立つのは、いつも私です。
仕事から帰った後も、休日も、夫の小言は続いていました。これまで我慢してきましたが、もう黙って聞き流すのはやめようと思いました。
私は火を止めて、エプロンの紐をほどきました
私は火を弱めて、ソファのほうを振り返りました。
「じゃあ、あなたがやってよ。」
少しだけ棘を込めて言いましたが、夫は悪びれる様子がありません。
「料理は君の担当でしょ。」
そう言い切ると、夫は再びスマホに目を戻しました。その態度を見て、これまで飲みこんできた不満が限界に達しました。
私はコンロの火を止め、黙ってエプロンの紐をほどきました。
エプロンを手渡した一時間後
私は夫にエプロンを手渡し、家事を全部任せました
エプロンをたたんでソファの前まで歩き、夫の胸にそっと押しつけるように手渡しました。
「今日から家事は全部、あなたに任せます。」
夫は目を丸くして、エプロンを受け取ったまま固まっていました。
「え、全部……?」
返事を待たず、私は寝室へ向かいました。ベッドに横になり、イヤホンでお気に入りの音楽を流しました。ストライキの始まりです。
一時間後、夫は台所で自分の間違いを認めました
一時間ほどたった頃、台所から「あっ」という声と、鍋が鳴る大きな音が聞こえてきました。
そっと様子を見に行くと、シンクには調理道具が山のように積まれ、コンロの上のフライパンには黒く焦げた野菜炒め。その前で、夫が立ち尽くしていました。
私が顔をのぞかせると、夫はうつむいたまま口を開きました。
「ごめん、見るのとやるのじゃ全然違った。」
「ずいぶん大変な現場ですね。」
私はエプロンを受け取り、着替えながら答えると、夫は肩を落としました。
実際に料理をする大変さを感じたようでした。
それ以来、夫の小言はぴたりと止まりました。今では休日の夕食は夫の担当です。私はソファに座って、台所の夫に声をかけます。
「火加減、気をつけてね。」
立場が入れ替わった我が家は、今日も穏やかです。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














