「庭の草、抜いておいたぞ」留守宅の敷地に無断で入った義父。だが、夫の一言で態度が一変
帰宅すると庭に義父の姿が
一年ほど前、平日のパートを終えて帰宅したときのことです。
自宅の前まで来ると、門の近くに見覚えのある車が停まっていました。
ナンバーを確認すると、義父の車です。
その日は義父が来るという話を聞いていませんでした。夫からの連絡もありません。
不思議に思いながら庭へ回ると、作業着姿の義父が、花壇の近くにしゃがみ込んでいました。
足元には、抜いた雑草が山のように積まれています。物置から出したらしい園芸用の袋や道具も、庭に広げられていました。
「お義父さん、どうしたんですか」
驚いて声をかけると、義父は何でもないことのように立ち上がりました。
「庭の草、抜いておいたぞ。ずいぶん伸びてたからな」
義父としては、私たちのために手入れをしてくれたつもりだったのでしょう。
しかし、留守中に連絡もなく敷地へ入られていたことに、私は戸惑いを隠せませんでした。
庭には育てている花や、まだ抜かずに残していた植物もあります。見ると、私が大切にしていた苗の近くまで土が掘り返されていました。
「ありがとうございます。でも、今日は来ると聞いていなかったので、びっくりしました」
なるべく角が立たないように伝えましたが、義父は気にした様子もありません。
「家族なんだから、いちいち連絡しなくてもいいだろう。庭くらい、きれいにしておかないとな」
さらに、玄関のほうを見ながら続けました。
「外がこんな調子じゃ、家の中も散らかってるんじゃないのか」
頼んでもいない庭仕事をされたうえ、家の中のことまで言われ、私は返す言葉を失いました。
善意だったとしても、留守中に勝手に敷地へ入ってよいことにはなりません。けれど、その場で強く言い返せず、義父が帰るまで曖昧に笑うことしかできませんでした。
夫が義父へ伝えたこと
その夜、仕事から帰った夫に、昼間の出来事を話しました。
「草を抜いてくれたこと自体は、ありがたいと思う。でも、留守の間に連絡もなく庭へ入られるのは嫌だった」
私がそう伝えると、夫は申し訳なさそうに顔を曇らせました。
「親父が勝手に来ていたなんて、俺も知らなかった。嫌な思いをさせてごめん」
夫はその場で義父に電話をかけました。
「今日、うちの庭に来たんだって?」
電話の向こうで、義父は悪びれる様子もなく、草を抜いてやっただけだと説明しているようでした。
夫はしばらく話を聞いたあと、落ち着いた口調で言いました。
「手伝おうとしてくれたことは分かる。でも、留守中に何も言わず敷地へ入るのはやめてほしい」
義父は、家族なのだから問題ないと反論したそうです。
それでも夫は、声を荒らげずに続けました。
「俺たちの家だから、親子でも守ってほしいことがある。庭を触るときも、来る前に必ず連絡してくれ」
「連絡がつかなければ、その日は入らずに帰ってほしい。草むしりが必要なら、こちらからお願いするから」
義父はすぐには納得できない様子でしたが、夫は何度も同じことを伝えました。
最後には義父も、「分かった。次からは電話する」と答えたそうです。
その後、義父が突然庭に入っていることはなくなりました。来訪するときは、前日か当日に連絡が入るようになっています。
義父との関係が急に悪くなったわけではありません。庭仕事について相談すると、今でも手伝ってくれることがあります。
ただし、作業する場所や抜いてよい草は、事前に一緒に確認するようになりました。
親しい家族であっても、互いの生活には守るべき境界があります。
私自身はうまく言葉にできませんでしたが、夫が私の気持ちを受け止め、義父にはっきり伝えてくれたことで、安心して自宅で過ごせるようになりました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














