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2026.09.20(Sun)

「さっきからずっと待ってるんだけど」精算機の操作に戸惑う客を案内していた新人店員。店長が静かに取った対応

「さっきからずっと待ってるんだけど」精算機の操作に戸惑う客を案内していた新人店員。店長が静かに取った対応

精算機の前で止まっていた列

曜日ごとの特売日で、夕方の売り場はかごを持った人でいっぱいだった。

どの列もなかなか進まず、私は手前のレジに並んだ。

レジに立っていたのは、まだ若い店員さんだった。首から下げた名札には、新人であることを知らせる一文が添えられていた。

そのレジは、店員さんが商品を通したあと、客が横の精算機で支払う仕組みだった。

私の二つ前にいた人が操作に迷ったようで、画面の前で手を止めていた。

店員さんはその人の横へ回った。

「すみません、ここを押していただいて…そうです。そのあと、お支払い方法を選んでください」

「現金だと、どれを押せばいいの?」

「こちらです。大丈夫ですよ、ゆっくりで」

すると、その人の後ろに並んでいた男性が大きく息を吐いた。

「ちょっと、まだかかるの?」

店員さんは振り返り、慌てて頭を下げた。

「申し訳ありません。もう少しだけお待ちください」

「さっきからずっと待ってるんだけど。早くしてよ」

「すみません…」

店員さんの声が小さくなった。精算機へ向き直ったものの、焦ったのか一瞬手が止まる。

見ていられなくなり、私は男性の後ろから声をかけた。

「私は急いでないので、大丈夫ですよ」

店員さんはこちらを見て、小さく頭を下げた。

「ありがとうございます」

操作していた人も申し訳なさそうに振り返った。

「ごめんなさいね。こういう機械、慣れてなくて」

「大丈夫ですよ。もう少しですから」

店員さんはそう答え、もう一度画面を指しながら説明を続けた。

店長が男性に伝えたこと

近くにいた別の店員が売り場の奥へ声をかけ、ほどなくして店長がやってきた。

店長はまず精算機の様子を確認してから、男性に向き直った。

「お待たせして申し訳ありません。いま操作のご案内をしていますので、もう少しお待ちいただけますか」

男性は眉を寄せた。

「でも、こっちはずっと待ってるんだよ」

「はい、お待たせしているのは分かっています。すみません。ただ、操作に困っているお客様をそのままにはできませんので」

店長は声を荒らげず、そう答えた。

男性は何か言いかけたが、店長は隣の閉じていたレジへ向かった。

「こちらも開けますね。お待ちのお客様、どうぞ」

番号灯がつくと、男性は何も言わず、かごを持ってそちらへ移った。

そのころには精算機の操作も終わり、先ほどの客は店員さんに何度か頭を下げてその場を離れた。

止まっていた列も、ようやく動き始めた。

私の番になると、店員さんは商品を受け取りながら、少し照れたように笑った。

「さっきはありがとうございました。急かされて、ちょっと焦ってしまって……」

「あれだけ言われたら焦りますよ。気にしなくて大丈夫です」

「ありがとうございます」

店員さんは今度は少し表情を緩め、商品を一つずつ通していった。

早く会計を済ませたい気持ちは、私にも分かる。それでも、機械の操作に困っている人を置いて先へ進むわけにもいかない。

男性を責めるのではなく、事情を説明したうえで別のレジを開けた店長の対応が、今でも印象に残っている。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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