「やっぱり金額がおかしくないですか?」レジで訴え続けた客。だが、見ていた私が反省したワケ
金額が合わないと主張した客
仕事帰りに寄ったスーパーで、レジの列がなかなか進まずにいました。
私の二つ前にいた男性が、レシートを手にしたまま店員さんと話しています。その時間はどのレジも混んでいて、私の後ろにも何人か並んでいました。
「すみません。これ、やっぱり金額がおかしくないですか?」
男性はレシートの一か所を指さしました。
「申し訳ありません。確認しますね」
店員さんはレシートを受け取り、レジの画面と見比べ始めました。
けれど、すぐには原因が分からないようです。
しばらく待っていた男性は財布の中をもう一度確かめると、少し強い口調で言いました。
「何回計算しても合わないんですよ。もう一度見てもらえますか?」
その声に、列に並んでいた何人かが顔を上げました。
隣のレジへ移る人もいます。私も正直、「まだかかるのかな」と思っていました。
店員さんはレシートを見直したあと、男性に声をかけました。
「お待たせしてすみません。商品とレシートを一つずつ確認してもいいですか?」
「はい。お願いします」
男性は短く答えました。
店員さんは男性の買った商品を一つずつ確認しながら、レシートの内容と照らし合わせていきました。
一つしかない商品が二つ印字されていた
「パンが一つ、お茶が一本……」
店員さんが小さな声で確認を続けます。
そして、ある商品のところで手が止まりました。
実際の商品は一つしかないのに、レシートには同じ商品が二行続けて印字されていました。
店員さんは画面をもう一度確認すると、男性のほうを向きました。
「すみません。こちらの商品が二重に登録されていました」
「ああ、これか。だから金額が合わなかったんだな」
男性の声から、さっきまでの険しさが少し消えました。
「おっしゃる通りでした。申し訳ありません。差額をお返しします」
店員さんは必要な対応を済ませ、男性に差額を返しました。
「お待たせしてしまって、申し訳ありませんでした」
「いや、原因が分かってよかったです。ありがとうございます」
男性はレシートを財布にしまい、荷物を持ってレジを離れていきました。
止まっていた列も、また少しずつ動き始めます。
私は男性の後ろ姿を見ながら、少し気まずい気持ちになりました。
待っている間、私は勝手に「細かいことで揉めているのかな」と思っていたからです。
けれど、実際には男性の指摘が正しかったのでした。
やがて私の番になると、店員さんは顔を上げました。
「大変お待たせしました。袋はご利用ですか?」
「お願いします」
そう答えながら、見えている一場面だけで相手のことを決めつけるものではないな、と少し反省しました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














