「昨日と値段が違うだろ」価格変更に納得しない男性客。だが、店長が返した落ち着いた説明
値段の違いで止まった会計
その日は仕事が早く終わり、夕方のドラッグストアに寄りました。
詰め替え用の洗剤をかごに入れてレジへ向かうと、3〜4人ほど並んでいます。すると、先頭のほうから少し荒い声が聞こえてきました。
40代くらいの男性が、財布を手にしたままレジの前に立っています。読み取りを終えた商品は、まだ台の上に残っていました。
「ちょっと待って。これ、昨日と値段違うよな?」
若い女性店員が画面を確認してから答えました。
「こちらの商品は、今日から価格が変わっているんです」
「え?昨日はこの値段じゃなかっただろ」
「はい。価格変更については売場にも案内を出しているのですが…」
男性は納得できない様子で声を強めました。
「そんなの知らんよ。客に分かるようにしとけよ」
店員は「申し訳ありません」と答えましたが、男性はもう一度「昨日と違うだろ」と繰り返します。
後ろに並んでいた私たちも、黙ってやり取りを見ていました。
やがて男性がため息をつきました。
「もういいから、責任者呼んでよ」
店長が一緒に売場へ向かった
しばらくして店長がやって来ました。
「お待たせしました。どうされましたか?」
男性は台の商品を指しながら話します。
「これ、昨日と値段が違うんだよ。レジで急に言われても困るだろ」
店長は話を遮らずに聞いてから、商品を確認しました。
「昨日ご覧になった価格と違っていたんですね。一度、売場の表示を一緒に確認してもよろしいですか?」
男性は少し不満そうな顔をしながらも、「ああ」と答えました。
二人は商品のあった通路へ向かいます。
私のいる場所からも、店長が棚の案内と値札を示しながら説明している様子が見えました。
少しすると、男性の声が聞こえてきます。
「こんなの、気づかないって」
店長は落ち着いた声で返しました。
「分かりにくかった点は申し訳ありません。ただ、本日はこちらに表示している価格での販売になります」
男性はしばらく棚を見ていました。
「…今日からなんだな?」
「はい。本日からです」
「分かったよ」
売場を確認すると話は落ち着いた
レジへ戻った男性は、それ以上値段について言うことなく会計を済ませました。
商品を袋に入れると、そのまま店を出ていきます。
ようやく列が動き、私の番になりました。
若い店員は少し疲れた様子でしたが、こちらを見て頭を下げます。
「大変お待たせしました」
「いえ、大丈夫ですよ」
そう返すと、店員は小さく会釈しました。
価格が変わっていて驚いた男性の気持ちも、まったく分からないわけではありません。ただ、その場で言い合いを続けるより、実際の表示を一緒に確認したことで話は落ち着きました。
男性を言い負かすのではなく、まず売場まで案内した店長の対応が印象に残った出来事です。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














