「誰も使っていない場所ですよ?」共用駐車場に植木鉢を並べる隣人。だが、何度頼んでも植木鉢を撤去しなかった結果
駐車場のすみに増えていく植木鉢
僕たち家族が住むマンションには、部屋のすぐ隣に共用の駐車場があります。
ある日、隣の部屋の奥さんが、その駐車場のすみに植木鉢を並べ始めました。
トマトなどの野菜や、子どものアサガオを育てているようでした。
最初は数も少なく、特に気にしていませんでした。
ところが、夏が近づくにつれて鉢が増え、その周りに蜂や小さな虫が集まるようになったのです。
車の窓にも虫がとまるようになり、娘は駐車場を通るたびに僕の後ろに隠れるようになりました。
ある日、奥さんが水やりをしていたので、声をかけてみました。
「すみません。最近、蜂がよく飛んでいて、娘が怖がっているんです」
すると奥さんは、あまり気にしていない様子で答えました。
「そうなの?でも、刺されなければ大丈夫でしょう」
それ以上は言いづらく、その日は話を切り上げました。
しかし、その後も植木鉢は増え、虫が減る様子もありません。
別の日の昼、僕はもう一度奥さんにお願いしました。
「あの、やっぱり虫が気になるので、植木鉢を別の場所に移してもらえませんか」
すると、奥さんは水やりの手を止めました。
「でも、子どもが毎朝楽しみにしているんですよ」
「それは分かるんですが、蜂も飛んでいますし……」
「ここ、誰も使っていないでしょう?邪魔にはなっていないと思うんですけど」
奥さんは納得していない様子でした。
「共用の駐車場なので、やっぱり気になるんです」
僕がそう伝えても、奥さんは「そう言われてもねえ…」と困った顔をして、再び水やりを始めてしまいました。
これ以上、直接話しても難しそうです。
僕は部屋に戻り、管理会社に相談することにしました。
管理会社が伝えた駐車場のルール
管理会社に事情を説明すると、ほかの部屋からも虫についての相談が届いているとのことでした。
それから何日かたった朝、僕が駐車場に出ると、スーツ姿の管理会社の担当者が来ていました。
ちょうど奥さんに話をしているところで、僕にもやり取りが聞こえてきました。
「植木鉢の件で、少しお話があるのですが」
担当者が声をかけると、奥さんは不満そうな表情を浮かべました。
「子どもが育てているんです。端のほうですし、少しくらい置いてもいいんじゃないですか?」
すると担当者は、持っていた紙を奥さんに差し出しました。
「申し訳ありませんが、駐車場に、植木鉢は置けません」
「えっ、でも誰も使っていない場所ですよ?」
「はい。ただ、そこも共用部分ですので。規約上、駐車場には私物を置けないことになっているんです」
担当者は続けて説明しました。
「蜂が飛んでいるというご相談も、ほかの方からいただいています。恐れ入りますが、今週中に片付けていただけますか」
奥さんは渡された紙に目を落としました。
さっきまで反論していましたが、今度は何も言い返しません。
しばらく黙ったまま、足元の植木鉢を見つめていました。
そして、その週のうちに植木鉢はすべて片付けられました。
駐車場のすみは元どおりになり、蜂や小さな虫も少しずつ見かけなくなりました。
ある朝、娘がうれしそうに言いました。
「パパ、今日は蜂いないよ!」
そう言うと、僕の手を離して、元気に駐車場を駆けていきました。
娘が以前のように怖がらずにいられるようになり、僕もほっとしました。
子どもが植物を育てること自体は、いいことだと思います。ただ、共用の場所を使う以上、周りへの配慮も必要なのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














