「お金の管理は得意なの!」幼稚園のバザーで会計係に立候補したママ友。だが、売上の集計で発覚した思わぬミス
会計係に名乗り出たママ友
子どもが通う幼稚園に、会うたびに自分の家の話をしてくるママ友がいました。
私の夫が会社員だと知ってからは、何かと比べるようなことを言ってきます。
「会社員の旦那さんって、毎朝決まった時間に出社するんでしょ?大変ね。うちは自営だから時間も自由だし、収入も安定してるの」
私はいつも「そうなんですね」と返すだけでした。同じクラスなので、できるだけ波風を立てたくなかったのです。
そんなある日、幼稚園でバザーの打ち合わせがありました。
保護者たちで係を分担していくと、売上のお金を管理する会計係だけが最後まで決まりませんでした。
すると、向かいに座っていた彼女が手を挙げました。
「会計なら私がやろうか。家の仕事で経理もやってるし」
「えっ、いいの?結構大変だと思うけど」
役員のママが確認すると、彼女は笑顔で答えました。
「大丈夫!お金の管理は得意なの!」
そう言って、なぜか私のほうをちらりと見ました。
また自分の家のことを自慢したいのかなと思いましたが、私は黙っていました。
売上の集計で見つかった間違い
バザー当日、彼女は入り口の会計机に座り、金額を用紙に記録していました。
隣に座った保護者が手伝おうとしても、「記入は私がやるから大丈夫」と言って、ペンを離しませんでした。
ところが、バザーが終わったあと、問題が起きました。
片づけを終えた保育室で、現金と集計用紙を照らし合わせたところ、金額が合わなかったのです。
「あれ?おかしいな。もう一回、お金を数えてもらえる?」
彼女に言われて現金を数え直しましたが、結果は変わりませんでした。
「えっ、なんで?ちゃんと全部書いてたんだけど…」
彼女は納得できない様子で、何度も集計用紙を見ていました。
すると、近くにいた元銀行員のママが声をかけました。
「よかったら、計算も一緒に確認してみませんか?」
「でも、経理は普段からやってるので、間違ってないと思うんですけど…」
彼女は少し不満そうでしたが、元銀行員のママは落ち着いた様子で用紙を確認し始めました。
「あ、ここですね。最初に用意したお釣りのお金も、売上に足されています」
「えっ?」
「お釣りとして用意した分は、売上とは別にしないといけないので」
さらに計算を確認すると、別の間違いも見つかりました。
「それと、ここの合計も少し違いますね。桁がずれているみたいです」
指摘された箇所を見た彼女は、何も言えなくなってしまいました。
先ほどまで自信たっぷりだったのに、顔を赤くして、うつむいたままです。
元銀行員のママが釣り銭分を除いて計算し直すと、売上の金額は現金ときちんと一致しました。
「ああ、よかった。助かりました!」
役員のママはほっとした表情でお礼を言いました。
そして元銀行員のママに向かって、こう続けたのです。
「来年の会計も、よかったらお願いできませんか?」
その横で、彼女は何も言わず、静かに荷物をまとめていました。
それ以来、幼稚園のお迎えで顔を合わせても、彼女が自営業の話を持ち出すことはなくなりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














