「絶対浮気しない人だと思ってた」彼の家に泊まった夜。信じていた彼の家で見てしまった浮気の証拠とは
眠れない夜の音
学生時代から続く遠距離恋愛だった。
たまにしか会えない分、彼の家で過ごす夜は特別なはずで、その日もそうなると信じて疑わなかった。
その夜は、なぜか寝つけなかった。
久しぶりの彼の部屋が落ち着かないのか、目が冴えたまま、私はベッドで暗い天井を見上げていた。
そのとき、彼のスマホが鳴った。一度ではない。続けざまに、何度も通知音が響く。
「絶対浮気をしない人だと思ってた」
後になって、何度も自分にそう言い聞かせた。
けれどその夜、急用かもしれないと画面を見た私の目に飛び込んだのは、知らない女性の名前だった。
一晩で変わった感情
これまで、彼の持ち物を勝手に見たことなど一度もなかった。
でも、止まらなかった。やり取りを開いた瞬間、すべてを理解した。
私の知らない夜、私には言わない約束、私には見せない甘い言葉。
読み進めるほど、胸が締めつけられた。最初はただ、悲しかった。声を殺して、涙が止まらなかった。
(私、何を信じてたんだろう)
けれど、隣で何も知らずに眠る彼の寝息を聞いているうちに、その悲しみは静かに怒りへと変わっていった。
朝が来る頃には、私の中で答えは決まっていた。
目を覚ました彼が、伸びをしながら笑いかけてくる。
「おはよう。よく眠れた?」
「眠れるわけ、ないよね」
迷いなく断ち切る
私は昨夜見たことを、淡々と口にした。彼の顔から、みるみる血の気が引いていく。
「待って、それは本当に違うんだ」
「夜中に何度も連絡が来る人と、何が違うの」
「いや、あれはただの友達で……」
「友達と、あんな約束するんだ」
「俺は、ただ……」
言葉が続かない。あれだけ饒舌だった人が、目を泳がせて黙り込んだ。
「違う」「友達」「誤解」と、言い分が一言ごとに転がっていく。そのたびに、嘘が一枚ずつ剥がれていくのが分かった。
私はテーブルのスマホを手に取り、彼の目の前で力いっぱい折った。
画面が鈍い音を立てて裂ける。彼は、それを見たまま固まった。
「な……何するんだよ」
「もう、信用ならない」
あれだけ言い訳を並べた人が、折れたスマホを見つめたまま、もう一言も発せなかった。
私は荷物をまとめ、何も言えずにいる彼を部屋に残して玄関を出た。エレベーターの中で、不思議と涙は一滴も出なかった。
泣き寝入りも、別れ話の長い押し問答もしなかった。たった一晩で気持ちを切り替え、自分の手できっぱり関係を終わらせたあの朝のことを、私は今でも後悔していない。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














