「来てもらうのに文句があるのか」結婚式のご祝儀を巡り夫と揉めた。半年後、自分たちが呼ばれる側になって気づいた勘違いとは
子ども用の椅子を三脚
式の準備で最後まで手がかかったのは、席まわりでした。担当の方と一覧を突き合わせて、卓ごとに人数と料理を決めていきます。
夫の叔父の家族は、夫婦と子どもが3人。
子ども用の椅子を三脚と、年齢に合わせたプレートを三種類お願いしました。
「引き出物は、ご夫婦で一つでよろしいですか」
「お願いします。お子さんには、別にご用意します」
コースは、いちばん上のプランにしていました。せっかく来てもらうのだから、そこは削らないと決めていたんです。
招待した方の人数は、そのまま席の数と料理の数になります。表に書き込みながら、卓ごとの合計を出していきました。
読み上げただけだった
事前に納めていただいたご祝儀の一覧が届いたのは、その夜でした。
夫に画面を見せて、上から順に読み上げていきます。
「大人2人と子ども3人で、3万円です」
夫は箸を止めませんでした。画面をこちらに向けたまま、少し待ちました。
「来てもらうのに文句があるのか」
「文句じゃなくて、席と料理の数を数えてただけ」
「叔父さんは、車で二十分のところからわざわざ来てくれるんだぞ」
その日は、それ以上言いませんでした。
一覧を閉じて、席次表の作業に戻ります。
式は無事に終わりました。
叔父の家族は最後まで残ってくれて、子どもたちは背の高い椅子に座って、プレートをきれいに食べてくれました。
半年後のご祝儀袋
変わったのは、半年ほど経ってからです。
夫の同僚の式に招かれて、二人で出席することになりました。
「これ、いくら入れる?」
夫がご祝儀袋を持って、テーブルの前に座りました。筆ペンと下敷きが、出したままになっています。
「二人で行くなら、いくらだと思う?」
夫はしばらく袋を見ていました。それから、指を折って数えはじめます。
「席が二つで、料理が二人分で、引き出物が……」
そこで手が止まりました。ペンを置いて、こちらを向きます。
「あのとき数えてたのは、これか」
「そう。それだけの話だったの」
夫は袋を置いて、少しのあいだ黙っていました。膝の上で指を組み直してから、小さく息を吐きます。
「あのときは、悪かった」
「もういいよ。今日はちゃんと数えて包もう」
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














