「可哀想にねえ、こんなお母さんで」と嫌味を言う義母。だが、夫の見せた日記に黙り込んだ
嫌味は、いつも聞こえよがしに
生後三ヶ月の娘を抱え、私は毎日くたくたでした。そんな我が家に、義母はアポも取らず突撃してきます。
その日も、玄関を開けたらもう義母が立っていました。娘を抱っこすると、棚のレトルト離乳食をちらりと見て、母親ならと前置きして口を開きます。
「手作りにしなきゃ愛情が足りない子になる」
わざと私に聞こえるように、義母は娘へ語りかけました。
「可哀想にねえ、こんなお母さんで」
言い返したくても、寝不足の頭ではうまく言葉が組み立てられません。
私はただうつむいて、唇を噛んでいました。
毎晩二時間おきの授乳で、自分の食事すらまともに取れていない日々です。それでもレトルトを使うことは、そんなにいけないことなのでしょうか。
夫が突きつけた過去
そのやり取りを、ソファに座った夫が静かに見ていました。
立ち上がってスマホを取り出すと、義母の前に画面を差し出します。
「これ、母さんが昔書いてた育児日記。実家の片付けで出てきたんだ」
そこに写っていたのは、若い頃の義母が綴った一文でした。
聞けば、義母も当時はフルタイムで働きながら夫を育てていたのだそうです。
日付の入ったそのページに、義母は楽しげにこう書き残していました。
「今日もレトルトに頼っちゃった、夫は相変わらず手伝ってくれないわ」
夫は画面を義母の目の前で止めたまま、まっすぐに問いかけました。
「自分の言葉、当時の母さんに言える?」
「母さんもレトルトで俺を育てたんだよね。それで愛情足りなかった?」と、夫はもう一歩踏み込みます。
義母は娘を抱いたまま、口をぱくぱくさせるだけで言葉になりません。
時代のせいにして退散
追い詰められた義母は、必死に言い訳を探していました。
「そ、それは時代が違うのよ!昔と今は事情が……」
けれど後が続かず、声はだんだん小さくなっていきます。顔は真っ赤に染まり、私からも夫からも目を逸らしました。
義母は娘を私に返すと、そそくさとバッグを掴んで帰っていきました。あれほど止まらなかった嫌味は、ぴたりと聞こえなくなりました。
あんなに勢いよく我が家に上がり込んでいた人が、今日は背中を丸めて出ていきます。玄関の閉まる音を聞いて、私はようやく息を吐きました。夫が苦笑いしながら言いました。
「母さんだって頼ってたんだ。市販品で育てて、何も問題なかったろ」
自分を責めかけていた気持ちが、その言葉でほどけていきました。それ以来、義母が育児に口を出してくることは一度もありません。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














