
繰り返されるバイトテロ
映画館チェーン「109シネマズ」の従業員が、ポップコーンの袋に顔を突っ込む動画がSNSで拡散され、大きな波紋を呼んでいます。
再び繰り返された“バイトテロ”。
なぜこのような事態が起きてしまうのか。そして、その代償はどれほど大きいのか。
なにが起きた?炎上の発端
問題となったのは、映画館のバックヤードとみられる場所で撮影された動画。
若い男性がポップコーンの入った業務用袋に顔を突っ込み、「おいしい!」と笑いながらピースサイン──
悪ふざけとみられる行為でしたが、飲食物を扱う施設での行為だけに、衛生面での不安が拭えず、SNSでは非難が殺到。
企業側(東急レクリエーション)は即日謝罪文を発表し、現在は調査と再発防止の対応を進めています。
こうした“炎上行動”がもたらす5つのリスク
企業ブランドの毀損
SNSで一気に拡散され、「もう行きたくない」という声が可視化されることで、イメージダウンは避けられません。
売上への直接的な打撃
「気持ち悪くて食べられない」といった声が続くと、該当商品の売上が落ち込むことに。飲食業では特に致命的です。
信頼回復にかかるコスト
謝罪対応・調査・再教育など、信頼を取り戻すためのコストは非常に高くつきます。
従業員の士気低下
まじめに働いているスタッフのやる気にも悪影響が。店舗全体の空気が悪くなってしまう可能性もあります。
採用活動への影響
企業の評判が悪化すると、応募者が減り、採用難につながるケースも。
なぜ“バイトテロ”は繰り返されるのか?
「ウケたい」「目立ちたい」という承認欲求
SNSに対する危機意識の欠如
業務の境界があいまいな店舗教育の不足
いずれも、企業側が“ルールを作るだけ”では防ぎきれない問題です。
企業が取るべき対策とは?
SNS研修の義務化:「投稿=公開処刑の可能性がある」ことを教育
監視体制の強化:防犯カメラや定期チェックで抑止力アップ
通報制度の導入:内部通報しやすい仕組みで“早期発見”
まとめ:「軽い気持ち」が企業を壊す時代
1つの動画が、数万人の“行きたくない”に火をつける。
その影響は、CMや宣伝で築き上げたブランド価値を一瞬で吹き飛ばします。
そして一番の被害者は、“まじめに働く従業員と、何も知らないお客さん”。
バイトテロのたびに繰り返される「もう食べられない」という声。
それを防ぐには、企業・社会全体での“デジタルリテラシー”の再教育が急務です。