クリスマスに予定なしが過半数に 物価高騰と実質賃金の伸び悩みで節約ムードが加速
市場調査会社の調査で、今年のクリスマスにイベントの「予定はない」と回答した人が54.1%に上り、去年から3ポイント増加したことが明らかになりました。予定がない理由としては、「興味がない・習慣がない」が最も多いものの、次いで「お金をかけたくない・節約したい」が挙がり、物価高騰の影響を受けた節約志向が鮮明になっています。
調査会社のインテージが15歳から79歳の5000人を対象に行ったこの調査によると、クリスマスに予定がある人の平均予算は1万6418円で、去年の水準とほぼ横ばいでした。おととし(2万2588円)の7割程度に留まっており、物価高騰を考慮すると、実質的な支出は抑制傾向にあると指摘されています。
この結果について、SNSでは多くのユーザーが共感の声を上げています。特に「節約したい」という意見に対しては、
「クリスマスに無駄金使う余裕ないわ、本当に」
「イベントより日常の安定を重視する動きが強まっているという指摘に共感しかない」
「これが今の日本の現実。実質賃金が上がらない中、生活を維持するのが精一杯」
「お金をかけたくないというより、かけられないのが正直なところ」
といったコメントが目立ち、「生活防衛」意識の高さがうかがえます。クリスマスを特別なイベントとして捉えるよりも、日々の安定を求める姿勢が強まっているようです。
クリスマスは本来、特別なイベントとして華やかに過ごすイメージがありますが、今回の調査結果は、多くの人々が現在の経済状況を現実的に受け止め、消費行動を慎重にしていることを示しています。
特に「予定なし」が過半数に達した点と、平均予算が物価高騰に見合わず抑制されている点は注目に値します。これは、単にイベントへの関心が薄れたというだけでなく、実質賃金の伸び悩みが続く中で、可処分所得が減少し、消費者が「メリハリ消費」をさらに強めている証拠とも言えるでしょう。
SNSの反応にあるように、「共感しかない」「これが現実」という声は、多くの人々が同様の経済的なプレッシャーを感じていることの裏返しです。
今後は、クリスマスのような伝統的なイベント消費が冷え込む一方で、「自分へのご褒美」といった個人的な消費や、自宅で費用を抑えながら楽しむ「巣ごもり消費」の需要が高まる可能性も考えられます。














