1999年の放送開始から四半世紀を超え、日本のドラマ界を牽引し続けてきた「科捜研の女」が、ついにその長い旅路に終止符を打ちました。2026年1月23日に放送されたファイナルエピソードは、通算300回という偉大な節目。主演の沢口靖子さんが演じ続けてきた榊マリコという一人の科学捜査官が、最後に下した決断は、あまりにも彼女らしく、そしてあまりにも切ないものでした。
物語の舞台となったのは、最先端技術が集結するスマート・モビリティ実証実験特区。IoT機器の暴走による爆発事故という、現代社会の脆さを突く難事件に科捜研メンバーが挑みました。刻一刻と状況が変化する中、マリコは真実を追い求めるあまり、ある一線を越えてしまいます。それは、警察内部で禁じられていた、容疑者の外見を推定するDNAフェノタイピングという未確立の鑑定手法でした。
事件の真相を暴き、犯人を特定することには成功したものの、彼女は自らの信念に従いました。精度が完全に確立されていない手法を用いた責任を取り、潔く辞職届を提出したのです。科学に対してどこまでも誠実であり続けた彼女が、科学捜査の現場を去る。そのあまりに鮮やかで孤独な幕引きに、画面越しの視聴者は息を呑みました。
放送直後から、SNS上では長年番組を愛してきたファンたちの感情が溢れ出しました。
『こういう終わり方はやっぱり科捜研の女らしいわ!!』
『終わってしまった...』
『26年間お疲れ様でした!!』
『涙が止まりません』
『何年か後でいいから、スペシャルドラマやってくれー!』
歴代のレギュラーキャストが一堂に会した豪華な演出は、まさに26年間の集大成といえるものでした。しかし、それ以上に視聴者の胸を打ったのは、番組の最後に映し出されたマリコからの感謝のメッセージです。デジタル技術が進化し、鑑定の手法が変わっても、彼女が追い求めたのは常に真実と、その先にいる人間でした。
時代が平成から令和へと移り変わる中で、一貫して「科学は嘘をつかない」と信じ抜いた榊マリコの姿は、多くのビジネスパーソンにとっても、仕事への向き合い方を再考させる指標だったのかもしれません。
一つの時代が終わった喪失感は計り知れませんが、彼女が残した「真実への執念」は、これからも多くのファンの心に刻まれ続けることでしょう。














