
美容整形界の帝王が語った絶頂と転落、そして驚異のV字回復に隠された昭和の豪胆さ
13日に放送されたフジテレビ系バラエティー番組にて、高須クリニックの院長である高須克弥氏が、かつて背負った100億円という膨大な借金の実態を告白しました。1975年の開業以来、総売上が5000億円を超えるという圧倒的な成功の裏側にあった、バブル崩壊という時代の荒波。それをわずか10年で笑い飛ばすように完済したというエピソードは、現代の慎重なビジネスシーンにおいてはもはやファンタジーに近い衝撃を与えています。
番組内での紹介によると、高須氏は80年代のバブル景気の渦中で、銀行からの融資を元手に巨額の不動産投資を行っていたといいます。しかし、栄華は長くは続きませんでした。バブルの崩壊とともに資産価値は暴落し、手元に残ったのは100億円という、個人では想像もつかない負債の山でした。普通であれば絶望に打ちひしがれる場面ですが、高須氏の語り口はどこまでも軽妙です。いつの間にか減っていた、今日ゼロになったと妻から報告を受けた、と当時の状況を淡々と振り返る姿には、金銭を超越した一種の狂気すら感じさせます。
この常軌を逸したエピソードに対し、SNSでは驚きと皮肉の入り混じった声が相次いでいます。
『100億円を10年で返すとか、もはや算数の次元が違いすぎて参考にならない』
『銀行もよくそんなに貸したなと思うけれど、結局本業が最強だったということか』
『奥様の、今日ゼロになったよ、という報告が一番恐ろしい。どんな胆力しているんだ』
一方で、現在の社会情勢と照らし合わせ、冷ややかな視線を送る層も少なくありません。投資の失敗を本業の利益で補填できるのは、自由診療という高収益な地盤があってこそ。地道に働く人々からすれば、バブルの火遊びの後始末を自慢話のように語る姿には、鼻につく部分もあるのでしょう。しかし、100億円という負債を前にしても歩みを止めず、実際に完済させたという事実は、彼の経営者としての執念と技術への絶対的な自信を裏付けています。
高須氏が示したのは、どん底から這い上がるためのメンタリティというよりは、失敗を失敗とも思わない規格外の精神構造でした。投資で失敗しても本業を磨き続ければ道は開けるという教訓とも取れますが、それが通用するのは彼が天才的な外科医であったからに他なりません。
凡人が真似をすれば破滅必至の綱渡りですが、その危うさこそが、今なお彼が世間の注目を集め続ける理由なのでしょう。














