出典:安藤美姫インスタグラム(miki_m_ando0403)
メダルラッシュの影で加速する誹謗中傷、元女王が指摘するJOC対応の遅滞と競技報道の歪み
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックで日本勢が躍進を遂げる中、光が強まれば影もまた濃くなるのが世の常です。華やかな表彰台の裏側で、アスリートを襲うSNS上の執拗な攻撃が深刻な社会問題となっています。これに対し、かつて世界を制した安藤美姫さんがABEMA Primeに出演し、自らの壮絶な体験を交えて現状に一石を投じました。彼女が語ったのは、単なる苦労話ではなく、日本社会とメディアが抱える根深い不健全さでした。
安藤さんは10代の頃、本人の意図とは裏腹に、スケートの実力よりも容姿や話題性が先行して消費される現実に直面しました。驚くべきことに、現役高校生でありながら男性週刊誌の袋とじ企画の対象にされ、好奇の目にさらされたといいます。純粋に競技を愛する少女にとって、大人の論理で性的な対象として消費される恐怖は計り知れません。4回転ジャンプという武器を持ちながらも、結果が出なければ容赦なく叩かれる。そのギャップが彼女の心を蝕んでいきました。
特に2006年のトリノ五輪当時、スケート連盟に届いた数千通の手紙のほとんどが誹謗中傷だったという告白には絶句せざるを得ません。怪我という不可抗力に対してだけでなく、外見を貶める言葉や、存在そのものを否定するような罵詈雑言が日常的に投げつけられていたのです。こうした過去を持つ彼女からすれば、昨今のJOCによるSNS監視や削除申請といった動きは、評価しつつもあまりに遅すぎると映るのでしょう。
SNSでの反応は、安藤さんの率直な物言いに様々な角度から寄せられています。
『美姫ちゃんの時代は今よりずっと野蛮だったし、守ってくれる組織もなかったから本当に地獄だったと思う』
『JOCの削除申請が1000件超えって、それだけ病んだ人が多い証拠。対応が遅いという指摘はその通り』
『技術的な批判はいいけど身なりを叩くのは違う、という言葉にアスリートとしての矜持を感じる』
『負けた時に美化しすぎるのも違うという意見は、馴れ合いの報道に対する鋭い批判だ』
安藤さんは、スルースキルという言葉で片付けられない個人の感受性の差を認め、SNSに向かない選手はアカウントを作るべきではないと断言しています。これは一見冷たく聞こえるかもしれませんが、無防備な若者を濁流に放り込むことへの最大級の警告と言えるでしょう。
また、失敗を過度に美化するメディアの姿勢を否定する点も、彼女らしいリアリストな視点です。














