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2026.08.16(Sun)

「また、その話をしてる」法事の席で噂話を広げようとした親戚。だが、誰も話をつながなかった理由

「また、その話をしてる」法事の席で噂話を広げようとした親戚。だが、誰も話をつながなかった理由

法事の席で、何度も同じ話をしていた親戚

数年前、親戚の法事に出たときのことです。

会食の席では、故人との思い出を話したり、久しぶりに顔を合わせた親戚同士で近況を尋ねたりしながら、穏やかな時間が流れていました。

そんな中、ひとりだけ席を立っては、別の親戚のところへ話しかけに行く女性がいました。

親戚のおばさんです。

もともと人の近況に詳しく、親戚が集まると「あの人は最近こうらしい」「あちらの家ではこんなことがあったらしい」と話題を持ち出すことが多い人でした。

この日も、しばらくすると近くに座っていた人へ身を寄せ、小さな声で何かを話し始めました。

最初は気にしていなかったのですが、その後、おばさんが別の席へ移ったとき、同じような話し方をしていることに気づきました。

「また、その話をしてる……」

私にも会食が始まる前に話してきた内容でした。

ある親戚の家庭についての話で、本人から聞いたわけではないようでした。しかも、その話の当事者も同じ会場にいます。

私は聞いたときから、わざわざこの場で広げるような話ではないと思い、それ以上尋ねませんでした。

誰も続きを聞こうとしなかった

おばさんは、その後も何人かの親戚に同じ話をしていました。

ただ、不思議なほど誰も話に乗りませんでした。

「そうなんですか」

「へえ、そうだったんですね」

返事はするものの、「それでどうなったの?」と続きを尋ねる人はいません。

むしろ話が途切れると、すぐに故人の思い出や別の話題へ戻っていきました。

ある人は、

「そういえば、昔よく畑に行っていましたよね」

と故人の話を始め、別の人も、

「朝が早い人でしたね」

と応じていました。

おばさんを注意した人はいません。

それでも、誰も噂話を次の人へ伝えようとはしませんでした。

何度か同じようなやり取りが続くうちに、おばさんも反応が薄いことに気づいたようです。

やがて席を立つこともなくなり、自分の椅子に座ったまま食事を続けていました。

その後、親戚のひとりが故人の昔の写真を取り出しました。

「これ、ずいぶん若いころですね」

写真が順番に回されると、それまで静かだった人たちも自然と話し始めました。

「このころは、まだあの家に住んでいたんじゃない?」

「そうそう。この写真の少しあとだったと思う」

気づけば、みんなの話題はすっかり故人の思い出に戻っていました。

噂話を止めるために、誰かが強く注意したわけではありません。

ただ、誰も続きを求めず、誰も広げなかった。それだけで、その話はそこで終わりました。

人が集まる席では、つい誰かの話が話題になることもあります。

けれど、本人のいないところで聞いた話を、さらに別の人へ伝える必要はありません。あの日の親戚たちの反応を見て、話を広げないこともひとつの意思表示なのだと感じました。

※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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