「昼間はうちがとめてる場所なんだけど」私が借りている駐車場を勝手に使う住人。だが、管理会社の書類を見て黙った
休みを取った平日に知った、駐車場の無断使用
社会人になって初めて1人暮らしを始めた私は、アパートの駐車場の12番を借りています。
平日は朝7時に車で出勤し、帰宅するのは夜7時ごろ。毎月の駐車場代も、決して余裕があるわけではない給料から支払っていました。
ある平日、遠方に住む両親が遊びに来ることになり、私は休みを取りました。
ちょうど自分の車を点検に出していたため、父には12番にとめてもらうよう伝えていました。
昼すぎ、両親を迎えに駐車場へ下りると、母が父の車の横で荷物を下ろしていました。
すると、通路に別の車が止まり、50代くらいの女性が降りてきました。女性は母に近づくと、父の車を指さして言ったのです。
「ちょっと、そこ、昼間はうちがとめてる場所なんだけど。車、動かしてもらえる?」
驚いた母が私を振り返りました。
「あの、ここは私が借りている駐車場なんですけど…」
私がそう伝えると、女性は不思議そうな顔をしました。
「だって、朝7時くらいから夜7時までいつも空いてるじゃない」
「えっ?どうして時間まで知ってるんですか?」
女性はその質問には答えず、12番を指しました。
「いつもいないでしょ。別に困らないじゃない」
「いない時間でも、私が契約している場所なので。勝手にとめられると困ります」
「はいはい。若い人は細かいわね」
女性はそう言うと、自分の車に乗って走り去りました。
私はあぜんとしました。どうやら、私が仕事で留守にしている時間帯に、12番を使っていたようです。
その日のうちに管理会社へ連絡し、車の色とナンバーを伝えました。担当者からは、無断駐車を見つけた日付を記録してほしいと言われました。
それからは、週末に出かけて帰ってきた際、12番にあの車がとまっていると、日付が分かるように写真を残しました。
記録した写真も管理会社に共有し、対応をお願いしました。
管理会社が見せた写真に、女性は言葉を失った
その後の土曜日、管理会社の担当者が駐車場まで来てくれました。
30代くらいの女性の担当者が12番を確認すると、そこにはまた、あの車がとまっていました。
担当者がナンバーを確認していると、1階の部屋から例の女性が出てきました。
「あら、何?」
担当者は落ち着いた声で答えました。
「こちらの12番は、すでに契約されている方の駐車場です。空いている時間でも、ほかの方はご利用いただけません」
「でも、いつも車がないのよ。ちょっと使うくらい…」
「こちらをご確認ください」
担当者が開いた書類には、12番の契約内容と、私が記録した日付入りの写真がまとめられていました。
「これまでに駐車されていた日も、写真で確認しています。契約者の方は、毎月きちんと駐車料金をお支払いになっています」
女性は写真をのぞき込みました。そこには、自分の車が何度も12番にとまっている様子が写っています。
「えっ…こんなに写真、撮ってたの?」
「はい。何度もとまっていたので、記録していました」
私が答えると、女性は気まずそうに目をそらしました。
担当者は続けました。
「これまでのご利用分については、オーナーとも相談して、改めてご連絡します。まずは、お車を移動していただけますか」
女性はしばらく黙っていました。
2階の外廊下を通りかかった住人も、何事かとこちらを見ています。
「……分かりました」
女性は小さく答えると、部屋へ鍵を取りに戻り、車を移動させました。
週明けの夜7時、仕事から帰ってきた私は、いつもの12番に車を入れました。
そこにはもう、ほかの車はとまっていませんでした。
自分が借りている場所に、当たり前に車をとめられる。それだけのことなのに、久しぶりにほっとした気持ちになりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














