「値札の数字も読めないの?」研修中の店員を責め続けた女性。しかし、棚の商品を見比べて言葉を失った理由
レシートを見た女性客の声が強くなった
夕方、日用品を買いにドラッグストアへ寄りました。
レジでは、20代くらいの女性店員が少しぎこちない手つきで商品を読み取っていました。
胸元には「研修中」の札が付いています。
私の前にいた50代くらいの女性客は、支払いを終えてレシートを見ると、急に店員へ声をかけました。
「ちょっと、これ金額が違うんじゃない?棚には198円って書いてあったわよ」
「申し訳ありません。確認してまいります」
店員はレジを離れて棚を確認し、すぐに戻ってきました。
「お待たせしました。お買い上げの商品は、棚でも298円の表示でした」
すると女性客は眉をひそめました。
「そんなはずないわよ。私は198円って見たんだから」
店員がもう一度説明しようとすると、女性客は胸元の「研修中」の札に目をやり、ため息をつきました。
「値札の数字も読めないの?」
「新人だからって、いい加減なことしないでよ」
店員は困った表情で謝りながら説明を続けましたが、女性客は納得しません。
同じやりとりが続くうちに10分近くがたち、レジの列は奥の棚のあたりまでのびていました。
198円だったのは隣の小さいサイズ
やがて40代くらいの男性の店長がやってきました。
女性客の話を聞いたあと、落ち着いた声で言いました。
「お客様、一緒に棚を確認していただけますか」
女性客は店長と棚へ向かいました。
私たちも列に並んだまま、その様子を見ていました。
棚には、同じボトルの小さいサイズと大きいサイズが並んでいます。店長はそれぞれの下にある値札を順番に指さしました。
「198円はこちらの小さいサイズです。お客様がお買い上げになった大きいサイズは、こちらの298円になります」
女性客は手にしていた袋の中をのぞき、商品のボトルと棚を見比べました。入っているのは大きいサイズでした。
さっきまでの勢いが消え、女性客は黙り込みました。
店長は責めるような口調にはならず、続けました。
「こちらの店員の処理で間違いありません。小さいサイズへの交換もできますが、どうなさいますか」
そのとき、列の中から小さな声が聞こえました。
「読めてなかったのは、どっちかしら」
くすっと笑う声がいくつか聞こえ、女性客は耳まで赤くなりました。
「…このままでいいわ」
そう言うと、女性客は袋を抱えて足早に店を出ていきました。
店長はレジへ戻ると、店員に声をかけました。
「ちゃんと確認できてたよ。大丈夫」
店員はほっとしたように息を吐き、「お待たせしました」と私のかごを受け取りました。さっきまで震えていたように見えた手も、そのときには少し落ち着いていました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














