「ママ、お弁当のお箸、忘れたでしょ」遠足で失敗した私。次の遠足で息子に言われた「多すぎ」の理由
空になったお弁当箱と、息子の一言
小学1年生の息子が、初めての遠足から帰ってきた日のことです。
30代の私は玄関で息子を出迎えました。
息子はリュックからお弁当の包みを取り出し、空になったお弁当箱を見せてくれました。
「全部食べたよ。卵焼き、おいしかった」
「よかった。朝バタバタしてたから、ちょっと心配だったんだ」
ほっとしながら受け取ると、息子が思い出したように私を見ました。
「あ、でもさ。ママ、お弁当のお箸、忘れたでしょ」
その瞬間、朝、箸箱を台所に置いたままにしていたことを思い出しました。
「えっ…ごめん。じゃあ、お昼どうしたの?」
「お友だちが予備のお箸を持ってたから、貸してくれたよ。次は忘れないでね」
息子の話では、お昼に箸がないことに気づいて困っていると、隣に座っていたお友だちが予備の箸を1膳出してくれたそうです。
息子は笑っていましたが、私は申し訳ない気持ちでいっぱいでした。次の遠足では、絶対に忘れないようにしようと決めました。
今度こそ忘れないようにした結果
そして次の遠足の前の晩。
私はお弁当の包みを広げ、真っ先に箸箱を入れました。
それだけでは少し不安になり、念のためにもう1膳。
さらに、「今度は誰かが忘れたときに貸してあげられるかも」と、もう1膳入れました。
前回の失敗が頭に残っていた私は、スプーンとフォークまで追加。
気づけば、箸は全部で3膳です。
包みがすっかりふくらみ、いつものハンカチでは結びにくくなったため、ひと回り大きなものに包み直しました。
翌朝、息子に渡しながら私は胸を張りました。
「今日は大丈夫。ちゃんと入ってるからね」
「やった。行ってきます!」
息子はふくらんだ包みをリュックに入れ、元気に出かけていきました。
ところが、その日の夕方。帰宅した息子は台所へ来るなり、お弁当の包みをテーブルの上で開きました。
お弁当箱の横から、箸が3膳、スプーンが1本、フォークが1本と次々に出てきます。
息子はそれを並べながら笑いました。
「ママ、多すぎ。みんなに『お店屋さんみたい』って言われたよ」
お昼に包みを開いたとき、たくさん入った箸を見て、まわりのお友だちも驚いたそうです。
「じゃあ、フォークとか誰かに貸したの?」
「ううん。今日は、だれも忘れてなかった」
息子はスプーンとフォークを両手に持って笑っています。
「そっか。じゃあ、本当にお店みたいだったね」
私も笑うしかありませんでした。
それ以来、遠足のお弁当には箸を1膳だけ入れています。
入れたことをもう一度確認したら、それでおしまい。忘れ物をしないことと、心配しすぎないこと。その両方を覚えた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














