「車の窓も全部閉めたよ」そう言い切った台風の夜。翌朝、運転席を開けた私が目にした光景
「全部閉めた」と思っていた台風の夜
大きな台風が来た日の夜のことです。
40代の私は仕事から帰ると車を駐車場に止め、夕食後は居間で台風情報を見ていました。外では強い風と雨の音が響いています。
台所にいた妻が、ふと私に聞きました。
「車、大丈夫?窓とか閉まってる?」
「大丈夫。降りるときに全部閉めたよ」
「本当に?一応、見てこようか?」
「こんな雨の中、いいって。10年も乗ってる車なんだから、さすがに分かるよ」
そう答えた私は、確認のために外へ出ることもなく、そのまま眠ってしまいました。
5センチのすき間から入っていた雨
翌朝、雨は上がっていました。
ところが運転席のドアを開けた瞬間、私は固まりました。
座席は水をたっぷり吸い、床にはうっすら水がたまっています。
見ると、運転席の窓が5センチほど開いたままでした。
私は掃除機で水を吸い出し、何日も窓を開けて乾かしました。
それでも車内に残ったにおいは消えません。
観念して販売店へ持ち込むと、点検を終えた40代くらいの男性店員が申し訳なさそうに説明しました。
「座席の裏までカビが広がっています。お車の年数も考えると、直すより買い替えたほうがいいと思います」
思わず私は聞き返しました。
「窓が5センチ開いてただけで、買い替えですか」
「今回は雨がかなり入り込んでしまっていますからね」
私はしばらく迷いましたが、10年乗った車を手放すことにしました。
あの日以来、どの車でも窓を確認するように
それ以来、私は車を降りるたびに窓を一枚ずつ確認するようになりました。一度では落ち着かず、3回見てしまうこともあります。
妻の車でも友人の車でも同じなので、何度か笑われました。
先日も妻の車で出かけた帰り、駐車場で後ろの小さな窓に顔を近づけ、3回目の確認をしていました。
すると、鍵をしまっていた妻があきれたように言いました。
「ねえ、そこは最初から開かない窓だよ」
何度も乗ってきた妻の車なのに、私はそのとき初めて気づきました。
台風の日の失敗は、それくらい私の中に残っているようです。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














