「お母さん、今日がもう休みの日だよ」土曜日の買い物中に家族で大笑い。その数分後、母が真顔で尋ねたこと
曜日をたずねた助手席の母
ある土曜日の昼、父の運転する車で、家族4人そろって買い物に出かけました。
助手席には母、後部座席には私と弟が座っています。
母は平日ずっと仕事で忙しく、家族全員で出かけるのは久しぶりでした。
私と弟もなんとなくうれしくて、後ろの席でお菓子を分け合いながら過ごしていました。
出発してしばらくは、母が今夜の献立について話し、父がのんびり相づちを打っていました。
ところが、母がふいに話を止めて、私たちのほうを振り返ったのです。
「ねえ、今日って何曜日?」
「土曜日だけど?」
父も私も弟も、ほとんど同時に答えました。
すると母は、指を折って何かを数え始めました。そして、急にぱっと表情を明るくしたのです。
「あっ、じゃあ明日は日曜日ね!お仕事お休みだ!」
私と弟は顔を見合わせました。運転席の父も、笑いをこらえるように口を結んでいます。
「お母さん、今日がもう休みの日だよ」
「平日と間違えてない?」
そう言われた母は、一瞬きょとんとしたあと、手をたたいて笑い始めました。
「あら、やだ!じゃあ休みが1日多いじゃない!」
「いや、増えてないって!」
私と弟はとうとう吹き出してしまいました。
母も自分の勘違いがおかしくなったようで、涙を浮かべながら笑っています。父まで前を向いたまま、小さく吹き出していました。
久しぶりの家族でのお出かけは、そんな母のひと言で、にぎやかな時間になりました。
信号待ちで振り返った母
それから数分後のことです。
ようやく車内の笑いが収まり、交差点の赤信号で車が止まったときでした。
助手席の母が、またこちらを振り返ったのです。
今度は、さっきまで笑っていたのが嘘のような真剣な顔でした。
「ねえ、今日って祝日だっけ、明日休み?」
その瞬間、弟が声も出さずに体を折り曲げました。
私も思わずおなかを抱えて笑ってしまいました。運転席の父にいたっては、停車中のハンドルに顔を伏せ、肩を震わせています。
「ちょっと、なんで笑うの?大事なことでしょう?」
母は本気で不思議そうな顔をしています。
「だ、だから……土曜日だってば!祝日でもないよ!」
私は笑いすぎて息を切らしながら、なんとか答えました。
「えっ、そうだった?ああ、そうね。でも明日も休みなら、それでいいわね」
そう言って、母は何事もなかったように前を向きました。
その様子がおかしくて、私と弟はまた笑ってしまいました。
信号が青に変わると、父は目もとをぬぐい、笑いをこらえながら車を発進させました。
その日の夜、買ってきた荷物を片づけ終えたあと、台所へ行くと、母がカレンダーの前に立っていました。
日曜日の欄を指でなぞっていた母は、私と目が合うと、にっこり笑って言いました。
「明日は、本当に休みね」
今度こそ曜日を確かめたらしい母の笑顔に、私はまた笑いそうになりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














