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2026.10.09(Fri)

「部屋の隅から、まだグツグツ聞こえる」真夜中の部屋に響く謎の音。恐る恐る近づいた私が見つけた、音の正体とは

「部屋の隅から、まだグツグツ聞こえる」真夜中の部屋に響く謎の音。恐る恐る近づいた私が見つけた、音の正体とは

真夜中、部屋のどこかから聞こえた音

大学生のころ、私は学生向けの小さなアパートでひとり暮らしをしていました。

入学するときに親が持たせてくれた小さな炊飯器で、最初のころは毎晩のようにご飯を炊いていました。

しかし試験やアルバイトが重なるにつれ、外で食事を済ませる日が増えていました。

そんなある夜中のことです。

布団の中でふと目を覚ますと、暗い部屋のどこかから、グツグツという低い音が聞こえてきました。

「…何だ、この音」

寝ぼけたまま耳をすませましたが、音は止まりません。

真っ先に頭に浮かんだのは、なぜか泥棒でした。

「誰か入ったのか…?まさか、何か煮てる?」

自分でも意味が分からないことを考えながら、電気をつけて玄関を確認しました。

ところが、ドアの鍵は閉まっていて、チェーンもかかったままです。

台所へ行っても、こんろのつまみはすべて閉じています。

「じゃあ、この音は何なんだよ…」

震えながら音の正体を探した私

寝起きだったこともあり、頭の中ではどんどん怖い想像が膨らんでいきました。

私は寝間着のまま押し入れを開け、机の下をのぞき、カーテンの裏まで確認しました。

もちろん、誰もいません。

それでも、グツグツという音だけは続いています。

「部屋の隅から、まだグツグツ聞こえる…」

声に出した途端、余計に怖くなりました。泥棒でないなら、今度は「何か変なものでもいるんじゃないか」とまで考え始めます。

私は音のするほうへ、恐る恐る近づいていきました。

そして、たどり着いたのは部屋の隅でした。

そこに置かれていたのは、しばらく使っていなかった炊飯器です。

「……おまえか?」

耳を近づけると、確かに中から音がします。

意を決してふたを開けると、私は思わずのけぞりました。

中には、水に浸かったままのお米が残っていたのです。白っぽく泡立ち、ぶくぶくと音を立てていました。

そこでようやく思い出しました。1週間以上前、米を研んだところで炊飯ボタンを押し忘れ、そのままにしていたのです。

正体が分かった瞬間、全身から力が抜けました。

「これだったのか……」

床にへたり込み、怖がっていた自分がおかしくなって、今度は笑いが止まりませんでした。もちろん、そのお米は食べずに捨てました。

翌日、大学で友人に一部始終を話すと、友人は机をたたいて笑いました。

「泥棒を疑って、次は幽霊かと思って、最後は米かよ」

「こっちは本気で震えてたんだからな」

あれから40年以上たった今でも、お米を研ぐと炊飯ボタンをきちんと押したか、つい2回確認してしまいます。

そんな私を見て、妻は笑いながら言います。

「大丈夫。今日もちゃんと炊けてるわよ」


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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