「だから、俺はずっと前から並んでるんだよ!」人気ゲームの行列で言い張った男性。だが、整理券配布終了の一言に唖然
開店3時間前の行列で起きた口論
40年ほど前、私が中学生だったころの話です。当時は人気ゲームの新作が発売されるたびに、学校じゅうがその話題で持ちきりになるほどでした。
ある発売日の朝、私は友達と一緒に店へ向かいました。開店までまだ3時間以上あるというのに、店の前にはすでに長い行列ができています。
買えるのは先着200名までと聞いていました。私たちは「大丈夫かな」と顔を見合わせ、列の先がどこまで続いているかを何度も確かめました。
ようやく開店が近づいてきたころ、列の中ほどから言い合う声が聞こえてきました。見ると、中年の男性が横から列に割り込んでいたのです。
男性の後ろに並んでいた若い客が声をかけました。
「ちょっと、割り込みはやめてください。後ろに並んでくださいよ」
「うるさいな。関係ないだろ」
男性は相手を見ようともせず、ぶっきらぼうに返しました。そこへ店から、エプロン姿の若い店員が出てきました。
「すみません。最後尾から並んでいただけますか」
「だから、俺はずっと前から並んでるんだよ!」
声を荒らげる男性に、店員は困った様子でした。周囲の人たちも黙り込み、私も友達と目を合わせました。
せっかく早く来て並んだのに、このまま割り込みが通ってしまうのでしょうか。
男性が並び直した先で待っていた結末
しばらくして、今度は年配の店員が出てきました。男性の近くにいた客たちに事情を尋ね、話を聞き終えると、列の後方を示しました。
「お客様、最後尾へお願いします」
男性はまだ何か言いたそうでしたが、ぶつぶつと文句を言いながら列の後ろへ歩いていきました。その姿を見て、私はようやくほっとしました。
開店時刻になり、年配の店員が入口で整理券を配り始めました。先頭から一人ずつ手渡され、私と友達も無事に受け取ることができました。
整理券を受け取った人は入口の脇へ移動します。私たちもそこで、残りの列が進んでいく様子を見ていました。
やがて、先ほどの男性が入口までやって来ました。ところが、男性のすぐ前に並んでいた客へ整理券が渡されたところで、束はなくなってしまったのです。
年配の店員は男性に向き直り、落ち着いた声で告げました。
「本日の整理券は、以上で終了です」
「は?なんで俺のところで……」
男性は目を丸くしたまま、言葉を続けられない様子でした。周囲の視線が集まるなか、肩を落として列を離れていきます。
私たちは手元の整理券を見て、思わず顔を見合わせて笑ってしまいました。
3時間以上待った末にもらえた一枚が、いつも以上にうれしく感じられた朝でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














