「今は無理。そのうち返すから」私のカードを無断で使った恋人。だが、たった一言で振り込みを始めた瞬間
明細に並んでいた見覚えのない支払い
20代後半のころに付き合っていた恋人のことを、40代になった今でも覚えています。
付き合い始めてまもないころ、私はある日届いたクレジットカードの利用明細を見て、思わず手を止めました。
利用した覚えのないネットの店での支払いが、何件も並んでいたのです。
最初は何かの間違いかと思いました。しかし、日付を確認すると、どれも私が恋人の部屋に泊まった日でした。
まさか、私が眠っている間に、財布からカードを抜いて使ったのでしょうか。
そんなことをする人だとは思いたくありませんでした。でも、日付が一致しているのがどうしても気になります。
その夜、私は紙の明細を持って恋人の部屋へ行きました。
ローテーブルの上に明細を広げ、恋人に尋ねました。
「ねえ、この支払い、何か知らない?」
恋人は明細に目を落とすと、一瞬黙りました。
「……ああ、それ?」
「もしかして、あなたが使ったの?」
「ちょっとお金が足りなくなっただけだよ」
あまりに平然とした返事に、私は言葉を失いました。
「えっ、勝手に私のカードを使ったってこと?」
「だから、あとで返すって」
悪いことをしたという様子もなく、恋人は面倒くさそうに答えました。
「そのうち返す」と開き直る恋人
私は驚きと怒りで、しばらく言葉が出ませんでした。
お金が足りないなら、まず相談してほしかったのです。
それなのに、何も言わずに人のカードを使うなんて、信じられませんでした。
「返すって、いつ?すぐに返してよ」
「今は無理だって。そのうち返すから」
「そのうちじゃ困るんだけど」
「お金が入ったら返すよ。何回も言わせないで」
恋人は腕を組み、私から目をそらしました。
謝るどころか、こちらがしつこく責めているかのような態度です。
勝手に使われたこともショックでしたが、それ以上に、当然のように返済を先延ばしにしようとする姿に腹が立ちました。
この人とは、もう付き合っていけない。
そう思った私は、明細の上に手を置き、落ち着いて伝えました。
「わかった。じゃあ、カード会社に、本人以外の利用として申告するね」
その瞬間、恋人の表情が一変しました。
「えっ、ちょっと待って!」
さっきまで腕を組んでいた恋人が、慌てて身を乗り出してきました。
「それだけはやめて。ちゃんと返すから!」
「でも、今は無理なんでしょ?」
「今日中に返す!だから待って!」
先ほどまでの強気な態度は、すっかり消えていました。
恋人は急いでパソコンに向かい、その場で振り込みの手続きを始めました。
ついさっきまで「お金が入ったら」と言っていたのに、今度は何も言い返さず、手続きを進めています。
私はその様子を、黙って見ていました。
振り込みの手続きが終わっても、恋人は私と目を合わせようとしませんでした。
私は明細の横に合鍵を置きました。
「もう、付き合っていられない。別れよう」
それだけ告げて、恋人の部屋をあとにしました。
翌朝、銀行で通帳に記帳すると、カードを使われた分が全額振り込まれていました。
お金は戻ってきました。でも、失った信用まで戻るわけではありません。
あのとき合鍵を置いてきてよかったと、今でも思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














