老舗のワッフルでスローライフ「ヴァン・ヘック・ワッフルハウス」

ワッフルが見えなくなるほど、旬のフルーツがたっぷりと乗った一番人気のワッフル・ヴァンヘック。8.5ユーロ。

ヴァン・ヘックのワッフルは大きめの長方形で、イーストの香りが漂ういわゆるブリュッセル・スタイル。ワッフルの種類は砂糖やバターが添えてあるシンプルなものから、ストロベリーとホイップクリームや、アイスクリームとチョコレートがかかったものなど8種類。人気のメニューは店名がついた「ヴァン・ヘック」。山のように季節のフルーツが盛られ、ホイップクリームが添えられたこの噂のワッフルを求めて、最近は観光客も食べにくるようになりました。

トーストの香りが漂う中、ワッフルが運ばれてくると、注文した人以外の人も香りにつられて目を向けてしまいます。外側は熱く、ジュージューと音が聞こえてきそうなほどクリスピーでカリカリ。ひと口かじるとふわっと軽くサクサクしていて、中はとろけそうなくらいクリーミィです。誰もが「ここのワッフルが一番おいしい」というのが納得できる味。

常連客と。客層は地元の人が多いが、近年海外メディアにも取り上げられ観光客がたくさん訪れるようになった。

もちろん食材の安全性にも気を遣っています。フレッシュな卵は一日おきに仕入れる。牛乳は使う前にテイスティングし、バターは特定の業者からカロチンを多く含む濃厚でクリーミイな良質バターを買う。旬の新鮮なフルーツを求めて市場に行き、ときにはライチやパパイヤなどエキゾチックなフルーツをメニューに取り入れたりもします。キッチンにはお手伝いの妹と、未来の後継者候補の息子以外は立ち入り禁止だそう。

「こんな素敵な伝統のある店を絶やしてはいけない。自分がこの昔ながらのワッフルを継承していくわ。」と力強く語るゾルツァさんの表情と言葉からは、今後もずっと店を守っていくという強い意志が伝わってきます。

店舗情報

プロフィール

中川 朋美 (なかがわ ともみ)：ライター／フリーランスPR
東京のPR代理店で5年勤務後、2011年5月にオランダ・アムステルダム郊外に渡欧。オランダ文化、語学を学びながら主に食関係のライター、フリーランスPRに従事。

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