
Nintendo Switch 2で新作『ドンキーコング バナンザ』が発売
2025年7月17日、Nintendo Switch 2向けに待望の新作『ドンキーコング バナンザ』が発売され、ファンの間で大きな話題となっています。この機会に、「ドンキーコングとは一体どんなキャラクターだったか?」と、その意外な歴史に興味を持った方も多いのではないでしょうか。
始まりはマリオの敵、そして“衝撃の逆転劇”
実は、ドンキーコングの歴史は、今や任天堂の顔であるマリオとの深い因縁から始まります。1981年にアーケードで稼働した初代『ドンキーコング』では、彼はマリオの敵、つまり最初のラスボスでした。建設現場を舞台に、捕らわれた恋人を助けようと登ってくるマリオに対し、高所から次々と樽を投げつけて妨害する「悪役ゴリラ」だったのです。
しかしその翌年、1982年の『ドンキーコングJR.』では物語が反転します。今度はマリオがドンキーコングを檻に閉じ込める悪役となり、その息子であるジュニアが父親を救うために奮闘するという、衝撃的な設定が当時話題を呼びました。この作品を機に、ドンキーコングは単なる悪役ではない、物語性を持ったキャラクターへと変化していきます。
94年、ヒーローとしての新たな誕生
そして1994年、スーパーファミコンで発売された『スーパードンキーコング』で、彼のイメージは完全にヒーローとして確立されました。相棒のディディーコングと共に、宿敵キングクルール率いるクレムリン軍団に盗まれた大量のバナナを取り返すという物語は、当時の最先端CGグラフィックも相まって世界的な大ヒットを記録。野性味あふれるアクションヒーローとしての人気を不動のものとしました。
伝説は最新作『バナンザ』へ、そして「原点回帰」
シリーズを通して描かれるのは、奪われたバナナを取り返すための冒険や、ディディー、ディクシー、クランキーといった仲間たちとの絆、そしてサイやカジキといった動物の友達との協力など、シンプルながらも熱い正義の物語です。
最新作『ドンキーコング バナンザ』は、任天堂によれば「シリーズの原点回帰」と位置づけられています。懐かしい横スクロールアクションのスタイルを踏襲しつつ、カートでの爆走など新しい体験も満載で、かつての仲間たちや隠し要素も登場し、長年のファンも楽しめる仕掛けが多数用意されています。
マリオの敵として生まれ、息子に助けられる悲劇のキャラクターとなり、やがて仲間と共に冒険するヒーローへ。40年以上の時を経て、ドンキーコングは世代を超えて愛される「任天堂のもうひとつの顔」となりました。まだ彼の冒険に触れたことがない人も、ぜひこの機会にプレイしてみてはいかがでしょうか。