手柄泥棒の上司
「それ、私のアイデアなんだけどな……」
会議室の重苦しい空気の中、私は何度目か分からないため息を飲み込みました。
私の上司は、部下が練り上げた案をさも自分が思いついたかのように発表する、困った「手柄泥棒」。
波風を立てたくないと我慢を続けていた私ですが、ある日、どうしても看過できない出来事が起きたのです。
それは、前日の夜遅くまで粘って書き上げた、自信作の企画案を提出したときのこと。
翌日の会議で、上司はモニターに私の資料を映しながら、堂々と言い放ちました。
「今回の新プロジェクトですが、実は私が一から考えた案なんです」
その言葉に、耳を疑いました。
何の言及もなく、完全に自分の手柄にするその姿。私の中で、何かがプツンと音を立てて切れる感覚がありました。
(……もう、黙っていられない!)
湧き上がる怒りをグッと抑え、私はある「作戦」を決行することに。
作戦決行
次の会議。
上司がまた私の案を語り始めようとした、その瞬間です。
「あ、その件について詳しく補足させていただきますね。みなさん、お手元の資料をご覧ください」
私は、あらかじめ人数分印刷しておいた資料をテキパキと配布。
そこには、私が作成した証拠となる日付や、さらに深く掘り下げた具体的な実行プランが私の名前と共に明記されています。
「えっ? あ、おい……」
動揺を隠せない上司。
そんな彼を横目に、私はにこやかに続けました。
「昨日提出したドラフト版では書ききれなかった、具体的な数値予測もこちらにまとめてあります。
この部分は、私が特にこだわって設計した箇所なんです」
周囲の同僚たちがザワつき始めました。
「え、これ、彼女が作ったの?」
「すごく詳細だね。さっきの話よりずっと分かりやすいよ」
上司は顔を真っ赤にして、「あ、いや、それは……」と言葉を詰まらせるばかり。
その光景に、心の中で小さくガッツポーズ。
それまで「上司に逆らってはいけない」と自分を抑えてきましたが、勇気を出して主張したことで、周りも正当に評価してくれるようになったのです。
この経験が教えてくれた、仕事で一番大切なこと。
それは、誰かが気づいてくれるのを待つのではなく、「自分の仕事に責任を持って、自分から発信する勇気」。
あの時のモヤモヤが晴れた瞬間の清々しさは、今でも私の大きな自信に繋がっています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














