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2026.10.18(Sun)

「お部屋の中でも靴を履いているんですか?」深夜の騒音を注意しに行った私。だが、上階の男性から聞かされた不可解な理由

「お部屋の中でも靴を履いているんですか?」深夜の騒音を注意しに行った私。だが、上階の男性から聞かされた不可解な理由

寝室の真上から、毎晩聞こえる足音

このマンションに住み始めて、3年ほどになります。

私と妻の寝室の真上には、50代くらいの独身男性が住んでいます。廊下ですれ違うと、向こうから会釈してくれるような、物静かな人です。

ただ、以前から一つだけ困っていることがありました。

夜になると、上の部屋からドスドスという重い足音が響いてくるのです。

それも、深夜1時を過ぎてもおさまらないことが珍しくありません。

最初は室内で運動でもしているのかと思い、数か月は我慢していました。

「ああ、また始まったな」

「今日も遅いね。耳栓、使ってみる?」

妻とそんな会話をすることも増えていました。

ある週末の深夜、いつも以上に大きな音が響いてきました。

しかも、その日は重い足音に混じって、コツコツという硬い音まで聞こえます。

隣では妻も何度も寝返りを打っていました。

「……ちょっと、上の人に話してくるよ」

とうとう我慢できなくなった私は、寝間着の上に上着を羽織り、上の階へ向かいました。

扉の向こうで見た、信じられない光景

男性の部屋の呼び鈴を押すと、それまで響いていた足音がぴたりと止まりました。

しばらくして扉が半分ほど開き、男性が顔を出しました。

「こんな時間にすみません。下の部屋の者です」

「ああ、はい。どうされました?」

「実は、毎晩足音がかなり響いていまして……。夜中も続くので、ちょっと困っているんです」

そう伝えたとき、ふと男性の足元が目に入りました。

私は思わず二度見してしまいました。

男性は、部屋の中で黒い革靴を履いていたのです。

しかも、玄関から一段上がった室内の床に、靴のまま立っています。

「あの……お部屋の中でも靴を履いているんですか?」

思わず尋ねると、男性は真顔のまま答えました。

「部屋の中でも靴で歩かないと、来てくれないんですよ」

「……えっ?来てくれない?何がですか?」

あまりに予想外の返事に、私は言葉を失いました。

男性の背後に目を向けると、暗い部屋の奥に、ろうそくの小さな明かりがいくつも灯っています。

男性は冗談を言っている様子もなく、静かにこちらを見ています。

何と返せばいいのか分からず、私は少し間を置いてから口を開きました。

「そうなんですか…。でも、夜中は音が響くので、できるだけ静かにしていただけませんか」

男性は小さく頭を下げると、そのまま扉を閉めました。

それ以上、私は何も聞けませんでした。

その夜以降、ドスドスという大きな足音は少しだけ減りました。

ただ、今でもときどき、深夜になると別の音が聞こえてきます。

コツ、コツ、コツ。

まるで硬い靴を履いた人が、ゆっくりと部屋の中を歩いているような音です。

布団の中で耳を澄ましていると、その音は少しずつ近づき、寝室の真上あたりで止まるように聞こえます。

「……やっと、やんだわね」

隣で妻が眠そうにつぶやきました。

天井からは、もう何も聞こえません。

あの男性が夜中に何をしているのか、本当のところは分かりません。

ただ、足音がぴたりと止まるたびに、私はあの暗い部屋と、ろうそくの明かりを思い出してしまうのです。

今では、足音が聞こえているときよりも、突然静かになった瞬間のほうが怖く感じます。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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