「車に乗せてなんて、頼んでないのよ」毎週乗せてもらいながら、私を悪者にするヨガ仲間。雨の朝、本人の一言で硬直
土曜のヨガ教室への送り
半年前から、近所の女性を車で教室へ送っています
毎週土曜の朝、私は隣の駅前のヨガ教室へ車で通っています。
教室までは歩いても15分ほどですが、ヨガマットなどの荷物があるため、普段は車を使っています。
半年前、同じ教室に通う近所の女性から、土曜だけ助手席に乗せてもらえないかと頼まれました。
うちから数軒先に住む、40代の女性です。
それから毎週、助手席にはその女性が座っています。
最初のうちはお礼を言ってくれていましたが、ありがとうの言葉も、いつの間にか聞かなくなりました。
帰り道には決まって注文がつくようになったのです。
「帰りはスーパーに寄ってね。」
近所付き合いもありますし、同じ教室に通っているので、なかなか断れずにいました。帰りに買い物へ付き合うことも、いつしか当たり前になっていたのです。
更衣室で、近所の女性は乗せてなんて頼んでないと話しました
10月の土曜日。レッスンのあと、更衣室のロッカーの陰でマットを丸めていると、近所の女性の声が聞こえてきました。話し相手は、同じ教室に通う別のヨガ仲間でした。
「車に乗せてなんて、頼んでないのよ。」
「毎週、うちの前で待たれてるの。」
耳を疑いました。毎週、車に乗せてほしいと私の家まで来ているのは、向こうのほうです。
近所の女性は私を見て笑い、私は言い返せずにいました
丸めたマットを抱えて私が出ていくと、近所の女性はちらりとこちらを見て、口の端を上げて続けました。
「本当は、歩いて来たいのに。」
「断れなくて、困ってるの。」
話を聞いていたヨガ仲間が、困った顔で私を見ます。頼まれたから、と言いかけた私に背を向けて、近所の女性は笑いながら先に出ていきました。
まるで私が無理やり車に乗せているかのような言い方です。どうしてそんな嘘をつくのか、理解できませんでした。
それでも、更衣室で言い返せば、騒いでいるのは私のほうに見えてしまいそうです。
毎週どちらが迎えに行っているのか、証明できるものもありません。
結局、その日の帰りも近所の女性は、何事もなかったように私の助手席に乗りました。
さっきの言葉が頭から離れず、私は複雑な気持ちのまま車を走らせました。
次の土曜日の朝
うちの門の前で待っていた近所の女性が、車を出せと言いました
次の土曜日は、朝から雨でした。
実は先週、ヨガ教室の更衣室を出たあと、私はあの話を聞いていたヨガ仲間に声をかけていました。
自分から車に乗せているのではなく、毎週うちの前で待っているのは近所の女性のほうだと説明したのです。
そして、次の土曜日は一緒に歩いて教室へ行きませんかと誘いました。ヨガ仲間も先週の話が気になっていたようで、少し早めに私の家へ来てくれることになりました。
教室までは徒歩15分ほどです。雨は降っていましたが、傘をさせば歩ける距離でした。
当日の朝、ヨガ仲間が玄関の軒下で待っているのを確認してから、私は傘をさして外へ出ました。
門の向こうでは、マットの袋を肩にかけた近所の女性が、傘をさして門柱の横に立っています。毎週、うちの門の前で待っているのは、やはり向こうのほうなのです。
近所の女性は、私をにらみました。
「遅いじゃない。」
「早く車出して。」
いつもと同じように、私が車を出すものだと思い込んでいる様子でした。
ヨガ仲間に言い訳する近所の女性に、ここはうちの門だと返しました
その声を聞いて、玄関の軒下にいたヨガ仲間が門の内側へ出てきました。
近所の女性は、その姿に気づいた途端、表情を変えました。まさか先週の話し相手がここにいるとは、思ってもいなかったのでしょう。
傘の柄を握りしめ、あわてて言いました。
「この人が毎週、うちの前で待つの!」
とっさに取り繕おうとしたのか、更衣室で話していた嘘を繰り返したのです。
しかし、近所の女性が立っているのは、私の家の門柱の横です。毎週この時間に、ここで待っているからこその「遅い」だったはずです。
ヨガ仲間は、近所の女性と私を交互に見ました。先週聞いた話と、目の前の状況がまるで違うことに驚いている様子です。
私は、女性が立っている場所を示して答えました。
「ここ、うちの門ですよ?」
私は車を出さずに門を出て、歩いて行けますねと言いました
近所の女性は、何も返せません。自分が毎週、私の家の前まで迎えを待ちに来ていたことを、その場で否定するのは難しかったのでしょう。
私は車を出さずに、ヨガ仲間と門の外へ出ました。
「頼んでないなら、歩いて行けますね。」
そう伝えて、ヨガ仲間と一緒に教室へ向かいました。
振り返ると、近所の女性はまだ門の前に立っていました。ヨガ仲間も、その様子を黙って見ています。
半年間、毎週車に乗せてきましたが、これ以上無理をして付き合う必要はありません。
来週からも、近所の女性を乗せるつもりはありません。雨の中、傘の柄を握りしめたまま立ち尽くす姿を背に、私は歩き始めました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














