「あの家、塾はどこに通わせてるんだろうね」人の家庭の話ばかりだったママ友とのランチ。だが、他のママの一言で空気が一変
ランチでは、いつも誰かの話になった
子どもが同じ学校に通うママたちと、ときどきランチをしていました。学年が近いというだけの集まりで、深い付き合いがあるわけではありません。
その中に、とても話好きなママがいました。
悪気があるようには見えないのですが、話題はいつの間にか、その場にいない人の家庭のことへ向かいます。
「あの家、塾はどこに通わせてるんだろうね」
そう聞かれても、私はどう返せばいいのか分かりません。
「さあ、どうなんだろうね」
そんなふうに曖昧に返して、なるべく話を広げないようにしていました。
同じテーブルには、普段からあまり自分から話さないママもいました。
話を振られれば答えますが、人の家庭の話になると、笑って聞いているだけのことが多い人でした。
その日のランチで、今度は話がうちの子に向きました。
「そういえば、最近どう?勉強ちゃんとやってる?」
急に聞かれて、私は一瞬言葉に詰まりました。
うちの子は外で遊ぶことが好きです。だからといって、勉強のことまで比べられるような話にはしたくありませんでした。
「まあ、ぼちぼちかな…」
そう答えながら料理に目を落とすと、向かいにいた静かなママと目が合いました。
何気ない一言で、話題が変わった
少し間が空いたあと、そのママが口を開きました。
「まあ、そこまで家のこと話さなくてもいいんじゃない?」
強い言い方ではありませんでした。本当に、思ったことをそのまま口にしたような声でした。
話を振ったママも、一瞬だけきょとんとした顔をしました。
「ああ、まあ……そうだね」
周りも何となく黙り、少しだけ間が空きました。
すると、そのママが自分から話題を変えました。
「そういえば、駅前にできたお店、もう行った?」
隣のママがすぐに顔を上げます。
「行ったよ。思ったより広かった」
そこからは新しいお店の話や、子どもと休日にどこへ行くかという話になりました。
誰かが注意されて気まずくなった、というほどの出来事ではありません。ただ、私は少しだけ肩の力が抜けました。
それ以降も、そのママが人の家庭の話をすることがまったくなくなったわけではありません。それでも、誰かが話を広げなければ、自然と別の話題へ移ることが増えました。
私も無理に相づちを打たず、「その話はよく分からないな」と言えるようになりました。
ランチは誰かの家庭を比べるための時間ではなく、目の前にいる人たちと気楽に話す時間。それくらいの距離感が、私にはちょうどいいのだと思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














