「心配だから言ってるのよ」親族の前で暮らし方に口を出す親戚。だが、いつも黙っていた親戚が、私をかばってくれた理由
集まるたびに始まる、私への「アドバイス」
親族が集まると、決まって私の暮らし方に口を出してくる親戚がいました。
「そのままで本当に大丈夫なの?」
「もう少し先のことも考えたほうがいいんじゃない?」
言い方はきつくありません。本人としては心配してくれているのだと思います。ただ、こちらの事情を聞くより先に「普通はこうするもの」と話が進んでしまうので、私はいつも返事に困っていました。
反論すると話が長くなりそうで、「そうですね」「考えてみます」と笑って終わらせる。それがいつもの流れでした。
そんな集まりで、いつも少し離れた席に座っている親族がいました。自分から話題の中心に入ることはほとんどなく、みんなの話を聞きながらお茶を飲んでいるような人です。
私も挨拶をする程度で、二人きりで話した記憶はほとんどありませんでした。
「あなたはどうしたいの?」と聞かれて困った
その日も食事がひと段落すると、例の親戚が私に話を振ってきました。
「で、これからどうするつもりなの?」
私は少し迷ってから、「まだ自分で考えているところです」と答えました。
すると親戚は、心配そうな顔で続けます。
「でもね、いつまでも考えているだけじゃ困るでしょう。普通はもう少し早く決めるものよ」
また始まった、と思いました。
周りの親族も黙っています。誰かが悪意を持って責めているわけではないだけに、途中で止めるほどでもないと思っていたのかもしれません。
私は「はい」とだけ返そうとしました。
そのとき、少し離れた席から声がしました。
「もう、そのくらいでいいんじゃない?」
いつも黙っている親族でした。
例の親戚が驚いたように振り向きます。
「だって、心配だから言ってるのよ」
するとその人は、声を荒らげることもなく答えました。
「心配なのは分かるけど、本人が決めることに、横から口を出すのはやめてあげて」
言い返す人がいなかっただけだった
一瞬、席が静かになりました。
親戚は少し不満そうでしたが、「そんなつもりじゃないんだけどね」と言って、それ以上は続けませんでした。
誰かが別の話題を出し、その場はそのままいつもの空気に戻っていきました。
私は助けてもらったことがうれしいというより、少し驚いていました。
帰り際、玄関でその親族と二人になったとき、「さっきはありがとうございました」と声をかけました。
すると、その人は少し笑って言いました。
「前から、ちょっと言いすぎだなって思ってたのよ」
何も言わずに聞いているように見えた人も、ちゃんと見ていたのだと、そのとき初めて知りました。
次の集まりにも例の親戚は来ていました。普通に挨拶もしましたし、特別ぎくしゃくした様子もありません。
ただ、私が何か話しても、以前のように「普通はこうする」と話を決められることはなくなりました。
親族づきあいそのものが変わったわけではありません。それでも、誰かが一度だけ線を引いてくれたことで、私も以前ほど身構えずに席につけるようになりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














