
転売ヤーは本当に“悪”なのか?
Switch2騒動から考える
「欲しかったのに買えなかった」
「なんでメルカリにだけ大量にあるの?」
「正規価格の2倍ってどういうこと?」
ーーいま、またしても“転売ヤー”に怒りが集まっています。
今回は、2025年6月に発売された任天堂の新型Switch2を巡る転売騒動をもとに、「そもそも転売は悪なのか?」を考えてみます。
Switch2 発売初日に転売続出
2025年6月5日に発表された「Nintendo Switch2」。
発売初日から家電量販店には長蛇の列ができ、抽選に外れた人も多数。
にもかかわらず、メルカリやフリマアプリでは“未開封・定価の2倍以上”の商品が大量に出品されました。
SNSには怒りの声が次々と投稿され:
「また転売ヤーに持ってかれた」
「ゲームやりたいだけなのに買えないの意味わからん」
「本当に欲しい人が損をするって何?」
様々なコメントがあります。
そもそも転売って違法なの?
実は、日本ではすべての転売が違法というわけではありません。
【違法になる例】
チケットの高額転売(特定興行入場券転売禁止法)
偽物やコピー商品の販売
継続的な営利目的の転売で古物商許可なしの場合
【合法だが問題視される例】
限定品を買い占めて高額転売
BOTツールを使って一般購入者を締め出す
“需要を操作する”形で流通を歪める行為
つまり、「法律には触れていないが、倫理的に許されない」というのが、現在の“転売ヤー”の立ち位置です。
なぜこんなに嫌われるのか?
▶︎ 1. 本当に欲しい人の手に渡らない
→ 感情的な“不公平感”が怒りを生む
▶︎ 2. 商品の価値を“歪める”
→ ゲームやグッズが「投資対象」として見られてしまう
▶︎ 3. “ワクワク”が奪われる
→ 発売日に楽しむという文化が壊れていく
「楽しむためのモノ」が、「転売で得するための商品」に変わると、
体験そのものが損なわれるという声が増えています。
じゃあどうすればいいのか?
メーカー・販売側の対策としては:
抽選販売や本人確認付きの購入方式
販売数の制限・販売時間の分散
BOT対策システム導入
フリマアプリでの出品制限(事前通報制度など)
一方、私たち消費者ができる最も強力な対抗手段はただひとつ:
「買わないこと」
高額で出品された商品を買う限り、転売ヤーのビジネスモデルは成立し続けてしまいます。
まとめ:「悪かどうか」より「壊してるかどうか」
転売ヤーは、法的にはグレーな存在。
でも、たくさんの人が口をそろえてこう言います。
「文化が壊されている気がする」
ゲームやグッズは、“買える”ことだけじゃなく、
“みんなで楽しみに待つ”という体験に価値があるはずです。
その空気を壊す存在であれば、
それはもう「悪」と呼ばれても仕方がないのかもしれません。