
鎌倉のシンボルとして、あまりにも有名な「鎌倉大仏」。
多くの日本人にとっては、修学旅行で訪れた、教科書で見た、という記憶のワンシーンではないでしょうか。
そんなお馴染みの存在が、世界最大級の旅行プラットフォーム・トリップアドバイザーのトラベラーズチョイス賞を受賞しました。
「なぜ、今また鎌倉大仏が?」その口コミを詳しく調査すると、多くの日本人が知らない、あるいは忘れてしまっている、驚くべき“秘密”と、大人になった今だからこそわかる、その奥深い魅力が見えてきました。
「え、中に入れるの!?」半世紀ぶりの再訪者も驚く“胎内拝観”という裏ワザ
多くの人が「鎌倉大仏=外から眺めるもの」と思っていますが、実はその常識は、この場所の最大の魅力を半分見逃しています。
口コミには、こんな驚きのエピソードが投稿されていました。
「訪問は高校の修学旅行以来、約半世紀ぶり。嫁が『確か大仏の中に入れたはず』と言い出す。私は1回しか来ていないが???入れる?である。50年前そんな記憶ない。」
そう、何を隠そう、鎌倉大仏は、わずか50円の拝観料でその「胎内(仏像の内部)」に入ることができるのです。
この事実は、初めて訪れる人はもちろん、再訪する日本人にとっても大きなサプライズ。
「話のタネに内部一度どうでしょう?」という口コミの通り、この“裏ワザ”を知っているかどうかで、満足度は大きく変わります。
内部は5〜6人も入ればいっぱいになるほどの狭さですが、鋳造の継ぎ目や内側から見た背中の窓など、大仏がどのように作られたかを肌で感じられる、まさにここでしかできない貴重な体験です。
「美男におはす」― 与謝野晶子も認めた“イケメン”仏像の素顔
ただ大きいだけではない。鎌倉大仏が多くの人を惹きつけるもう一つの理由。
それは、その端正な顔立ちにあります。歌人の与謝野晶子が、この大仏を見てこう詠んだことは有名です。
「かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」 (意訳:鎌倉の大仏様は、仏様ですけれど、なんてハンサムなのでしょう)
口コミでも「男前の大仏様です」「優しい感じのお顔をしているように見えます」といった声が多数。屋外に鎮座し、雨風に耐えながらも穏やかな表情をたたえるその姿は、見る人の心を安らげます。さらに、あるユーザーは「背中の窓が天使の羽のようでキュートでした」と、その“イケメン”の意外なチャームポイントも発見していました。
「大仏しかないけど…」は本当か?口コミで見つけた“+α”の楽しみ方
「見どころは大仏だけ」という声も聞かれますが、それは少しもったいない見方かもしれません。注意深く境内を歩くと、小さな発見がいくつも隠されています。
「大仏さんが履くようにわらじが奉納されてましたが、少し小さめかな?」
大仏様の足元に奉納された、巨大なわらじ。
これは、子供たちが健やかに育つことを願って、茨城県の子供会によって作られているもの。
その大きさと温かいエピソードに、心がほっこりします。
まとめ
トラベラーズチョイスに選ばれた鎌倉大仏。
その魅力は、誰もが知る圧倒的な存在感だけでなく、①「え、中に入れるの!?」という驚きの“胎内拝観”、②与謝野晶子も認めた“美男”としての芸術的魅力、そして③知的好奇心を満たしてくれる境内での小さな発見にありました。 もし、あなたの記憶が修学旅行で止まっているのなら、それはあまりにもったいない。
大人になった今だからこそわかる、その穏やかな表情の奥深さと、内部に秘められた歴史の重み。鎌倉が誇る“ハンサムな仏様”に、もう一度、会いに行ってみてはいかがでしょうか。