再入会不可のルールが最大の壁に
アメリカ発祥の会員制倉庫型スーパー「コストコ」。大容量の商品が魅力ですが、現在の年会費(一般のゴールドスターメンバーで税込み5,280円)を負担に感じる人も少なくありません。
そんな中で、友人から「コストコは入会して、1年後に解約している」「年会費が全額返金される」という話を聞き、この“裏技”が可能なのかと疑問を呈した記事がSNS上で話題となりました。
コストコには、会員の満足を保証するための「100%満足保証」制度があり、サービスに満足できなければ有効期限内(入会・更新から1年以内)であれば年会費が全額返金されます。この手厚い保証制度があるからこそ、実質1年間無料で利用し解約するというアイデアが生まれる背景となっています。
SNSでは
「年会費を払うのが少しでも惜しいから、この裏技を試したい気持ちはわかる」
「毎年解約と入会を繰り返せば、実質ずっと無料で使えるんじゃないかと一瞬思った」
「『満足できなかった』として返金を受けるのは、企業のサービスへの厚意をどこまで利用していいのか悩むところだ」
しかし、この「1年ごとの入会・退会」戦略には、実は大きな壁があります。
コストコの利用規約では、有効期限内に年会費の返金を受けて退会した場合、退会日から12ヶ月間は再入会ができないというルールが明確に定められているのです。つまり、退会してすぐに翌年再入会するというサイクルは、この1年間のブランク期間があるために、システム上実現不可能ということになります。
会員としては、支払った年会費に見合うだけの特典を最大限に利用したいと考えるのは自然なことです。コストコの「100%満足保証」は、新規顧客に対する安心感を与える素晴らしい制度です。
しかし、SNSで話題になった「毎年入会・退会」を繰り返す行為は、再入会不可のルールから、現実的な節約術とは言えません。もしこのルールを回避せずに行うとすれば、結果的に「1年間会員」→「1年間利用できないブランク」という隔年利用になり、継続的なメリットは享受できないことになります。
コストコの年会費は有効期限内であれば全額返金される制度は維持されています。ただし、返金を受けて退会した場合は1年間再入会ができません。
したがって、毎年「実質無料」で利用する裏技は成立しないため、継続して会員の特典を享受するのが最も賢明な利用法と言えるでしょう。














