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2026.09.28(Mon)

「ちゃんと返すから」弟のために作った150万円の借用書。母と疎遠になった私が、今も連絡できずにいる理由

「ちゃんと返すから」弟のために作った150万円の借用書。母と疎遠になった私が、今も連絡できずにいる理由

弟のために作った150万円の借用書

弟が進学したのは私立の専門学校でした。うちはひとり親の家庭で、弟は奨学金を借りて通い、卒業後は働きながら自分で返済していました。

返済するものは二種類あり、そのうち片方には利子がついていました。当時、働き始めて数年だった私には、しばらく使う予定のない貯金がありました。

「利子がつくほうだけでも、私が出そうか」

そうして、私は150万円を立て替えることにしました。

金額と返済方法を書いた借用書を作り、二人で一枚ずつ持ちました。私の分は、家の引き出しの奥へしまいました。

「ちゃんと返すから」

「うん。急がなくていいよ」

そのときは、それで話は終わったつもりでした。弟の負担が少し軽くなれば、それでいいと思っていたのです。

ところがその後、母に言われたあることをきっかけに、私は母と疎遠になりました。

弟と何かあったわけではありません。ただ、弟と顔を合わせるのは母の家がほとんどでした。母のもとへ行かなくなると、弟とも自然に会わなくなっていきました。

借用書は、引き出しの奥に残ったままです。

連絡を取れば、返済について話すことはできます。それでも母とのことまで思い出してしまい、私はなかなか弟に連絡できずにいました。

「親の面倒を見てもらっている」と考えることにした

それから三年ほどたったころ、私は自分の中で、こう考えるようになりました。

「親の面倒は、弟が見てくれていると思えばいいのかな」

実際に弟が今、母のことをどこまで支えているのかは分かりません。ただ、私はそう考えることにしたのです。

それで完全に納得できたわけではありません。

「それでいい」と思う自分がいる一方で、「150万円、まだ返ってきていないな」と思う自分もいます。

一度だけ、友人にこの話をしたことがあります。

「弟さんに連絡してみたら?」

「うん……そのうちね」

「お金の話じゃなくてもいいんじゃない?」

「そうだね」

友人の言うことは分かりました。それでも、私はまだ弟に連絡していません。

弟が今どうしているのかも知りません。元気でいてくれればいいと思っています。

引き出しを開ければ、今も150万円の借用書があります。金額も返し方もきちんと決めたのに、家族の関係が変わると、お金の話だけを予定どおり進めることはできませんでした。

返済の話は、弟へ連絡するきっかけにもできます。それなのに、いざ連絡しようとすると手が止まります。

引き出しを閉めるたびに、私はまた「そのうち連絡しよう」と思っています。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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