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2026.09.28(Mon)

「臨機応変にやれよ」横入りした客。だが、会計の様子に感じた違和感とは

「臨機応変にやれよ」横入りした客。だが、会計の様子に感じた違和感とは

10人ほどの列を横から抜けた客

あれは半年ほど前、平日の昼過ぎでした。私は、自分で注文し、受け取った品物を席まで運ぶ形式の店で、注文の列に並んでいました。

カウンターの前には十人ほど。床には並ぶ位置を示す線があり、みんな順番に前へ進んでいました。

そこへ一人の客が列の横から歩いてきて、そのままカウンターの前に立ちました。若い店員さんがすぐに声をかけます。

「申し訳ありません。あちらの最後尾からお願いできますか」

すると、その客は大きな声で返しました。

「すぐ注文するだけなんだから、いいだろ」

さらに、少しいら立った様子で言いました。

「臨機応変にやれよ」

店員さんは声を荒らげることなく、もう一度伝えました。

「恐れ入ります。順番にお願いしております」

これで二度目です。

それでも客は動かず、レジの上に千円札を置きました。紙が台に当たる短い音が、妙に耳に残っています。

私も、周りで並んでいた人たちも何も言えませんでした。列は止まり、みんなそのやり取りを見ていました。

店長が出てきて、先に会計を済ませた

困った様子の店員さんは、いったん奥へ行き、店長を呼んできました。

店長は客と少しやり取りをしたあと、その人の会計を先に済ませました。

なぜそう判断したのか、私には分かりません。

ただ、結果として、その客は最後尾に並び直すことなく注文を終えました。

やがて客は品物を受け取り、そのまま席のほうへ歩いていきました。

謝ることもなく、周囲から何か言われることもありませんでした。

列は再び動き始めましたが、私は少し引っかかっていました。

店員さんは二度とも、店の列に沿って並んでほしいと案内していました。

それなのに最後は、その案内とは違う形で会計が終わってしまったからです。

もちろん、店長にもその場を収めるための判断があったのかもしれません。

けれど、目の前で二度案内していた店員さんは、どんな気持ちだったのだろうと思いました。

私の番になって、伝えた一言

ようやく私の番が来ました。

カウンターの向こうで、先ほどの店員さんが少しうつむきながら伝票を渡してきました。

「お待たせしました」

私は迷った末、小さな声で言いました。

「大変でしたね」

店員さんは一瞬こちらを見てから、短く返しました。

「……ありがとうございます」

そのときまで私は、割り込まれたことで損をしたのは、順番を待っていた私たちだと思っていました。

でも、いちばん居心地の悪い思いをしたのは、決まりどおり二度も案内した店員さんだったのかもしれません。

それ以来、店で誰かがきちんとルールを説明したり、難しいお願いを断ったりしている場面を見ると、その対応が当然だと思って黙って通り過ぎるだけではなく、機会があれば一言お礼を伝えるようにしています。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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