「今日だけだから」と言い訳する隣人。うちの駐車場で勝手に水をくんでいた奥さんが、続けて口にした信じられない一言
昼すぎの駐車場で聞こえた水の音
仕事が早く終わり、昼すぎに帰宅した日のことです。
自宅の駐車場に入ると、どこからか水の流れる音が聞こえてきました。
音のするほうを見ると、隣の家の60代くらいの奥さんが、うちの屋外水栓を使って青いバケツに水をためていたのです。
「あれ…?」
思わず足が止まりました。
実は、このところ気になることがありました。仕事から帰ると、駐車場の水栓の周りだけが濡れているのです。
最初は水漏れを疑いましたが、調べても異常はありません。
それなのに、雨が降っていない日でも週に2、3回は濡れていました。
うちの駐車場には門がなく、道路から自由に入れるようになっています。
まさかと思いながら、私は奥さんに声をかけました。
「すみません。そこで何をしているんですか?」
奥さんはびくっと肩を揺らし、慌てて蛇口を閉めました。
「あら、帰ってたのね。ちょっと水を借りただけよ。今日だけだから」
悪びれる様子のない返事に、私は戸惑いました。
「そうなんですか。でも、最近ここが何度も濡れていたんですよね」
「え?雨の日だったんじゃないの?」
「いえ、雨が降っていない日もです」
すると奥さんは、バケツを抱えたまま少し不機嫌そうな顔になりました。
「だって、いつもお留守じゃない。誰にも迷惑かけてないわよ」
そして、こう続けたのです。
「これくらいの水道代なんて、月に100円もしないでしょ」
「お金の問題じゃないんです」
「……月に、ですか?」
思わず聞き返してしまいました。
奥さんは一瞬口を閉じ、私から目をそらしました。
さっきは「今日だけ」と言っていたのに、今度は月の水道代の話をする。その言い方が、どうしても気になりました。
ただ、以前から水道を使っていたのがこの人だと、確かめられたわけではありません。
それよりも、今まさに勝手に使われていたことが問題です。
「水道代がいくらか、という話じゃないんです」
私がそう言うと、奥さんは黙ったままこちらを見ました。
「ここはうちの敷地ですし、水道もうちのものです。勝手に使われるのは困ります」
「でも、ほんの少しじゃない…」
「少しでも、使う前に声をかけてほしいんです」
私は玄関の横にある呼び鈴を指さしました。
「今まで水を貸してほしいと言われたことはありませんよね。留守だからって、勝手に入らないでください」
奥さんは何か言いかけましたが、そのまま口を閉じました。
道路の向こうでは、自転車を押していた近所の人が足を止めていました。
それに気づいたのか、奥さんはうつむき、バケツの持ち手を握り直しました。
しばらくして、バケツの水を水栓の水受けにあけると、何も言わずに隣の家へ戻っていきました。
それ以来、濡れなくなった地面
その日を境に、仕事から帰っても、晴れた日に水栓の周りが濡れていることはなくなりました。
以前の濡れた地面も、奥さんが水を使っていたためなのかもしれません。
ただ、私が一番引っかかったのは、水道代の金額ではありません。
「留守だから迷惑をかけていない」と、当たり前のように言われたことでした。
今でも帰宅すると、つい駐車場の隅を確認してしまいます。
乾いた地面を見るたびに、あの日、きちんと声をかけてよかったと思うのです。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














