「また自慢が始まった」比べられるたび、胸の奥が重くなっていった。夫の会社まで持ち出すママ友に、転園ママが返した一言
悩みを話してから、何かと比べられるように
子どもたちが同じ幼稚園に通っていたころの話です。下の子が通う体操教室でなかなか級が上がらず、私は少し焦っていました。
ある日、お迎えを待ちながら同じクラスのママ友にその話をすると、彼女は驚いたように目を丸くしました。
「まだそんなことで悩んでるの?うちの子は2つ上の級よ」
「そうなんだ。すごいね」
「やっぱり、通わせる教室って大事よね」
それからというもの、彼女と話すたびに何かを比べられているように感じることが増えました。
週末にどこへ出かけたのか、夫はどんな仕事をしているのか。聞かれたことに答えると、今度は彼女が自分の家庭の話を始めます。
「うちは主人が大手だから、そのへんはあまり困らないかな」
別の日には、ほかの母親たちがいる前で、こんなことも口にしました。
「主人の会社のおかげで、選べることは多いのよね」
夫の勤め先まで比べる話が続くうちに、私は彼女と話すこと自体に疲れるようになっていました。
転園してきた母親の一言に、笑顔が止まった
ある日のお迎えのあと、園の近くの公園で母親4人が立ち話をしていました。
私の隣には、ひと月ほど前に転園してきた母親がいます。
ママ友とその母親がゆっくり話すのは、その日が初めてでした。
しばらくすると、ママ友がいつもの調子で尋ねました。
「そういえば、ご主人はどちらにお勤めなの?」
転園してきた母親が会社名を口にすると、ママ友はぱっと表情を明るくしました。
「まあ、うちの主人もそこよ。課長なの」
すると、転園してきた母親は少し驚いた顔をしました。
「そうなんですね。主人も同じ会社です。去年まで部長をしていました」
さっきまで弾んでいたママ友の声が止まりました。
転園してきた母親は少し間を置いてから、穏やかな声で続けました。
「でも、会社や役職で人を比べるような話は、あまりしないほうがいいと思いますよ。ご主人も困るかもしれませんし」
ママ友は何も返せず、気まずそうに視線をそらしました。そばにいた私ともう1人の母親も、黙ったままでした。
やがてママ友はブランコの近くにいた子どもを呼び、そのまま公園を出ていきました。
それ以降、少なくとも私たちの前で、彼女が夫の会社や役職を持ち出して人と比べることはなくなりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














