tend Editorial Team

2026.10.12(Mon)

「あんたのゴミ袋だろ!」窓から見たと言い張り、出勤前の私に生ゴミを拾わせる男性。だが、袋の新聞紙で硬直

「あんたのゴミ袋だろ!」窓から見たと言い張り、出勤前の私に生ゴミを拾わせる男性。だが、袋の新聞紙で硬直

「あんたのゴミ袋だろ!」窓から見たと言い張り、出勤前の私に生ゴミを拾わせる男性。だが、袋の新聞紙で硬直

破れたゴミ袋

朝、ゴミ置き場の前で1階に住む男性が70代の女性と立ち話をしていました

朝、ゴミ置き場の前で1階に住む男性が70代の女性と立ち話をしていました

私は古い2階建てのアパートで、1人で暮らす会社員です。

平日は朝早く家を出て、帰りはいつも夜遅くになります。

その朝、階段を下りると、ゴミ置き場の前で1階に住む男性が、70代の女性と立ち話をしていました。

男性は毎朝ゴミ置き場を見回り、決まりを守らない人を叱るのが日課です。

「大物が5匹も釣れてな」

女性が、少し分けてほしいわと笑うと、男性は首を横に振りました。

「誰にもやらん。全部、俺が食う」

破れた袋が見つかり、男性は私の袋だと決めつけました

破れた袋が見つかり、男性は私の袋だと決めつけました

会釈して通り過ぎようとしたとき、ゴミ置き場の隅に目を留めました。

袋が1つ引き出されて破れ、中身が地面に散らばっています。

夜のうちに、何かに荒らされたようでした。今日は、びんと缶の日です。

男性は袋に目をやると、すぐに私の方へ向き直りました。

「あんたのゴミ袋だろ!」

「昨夜は、出してません…」

男性は窓から見たと言いました

「窓から、この目で見たんだ!」

昨日の夜遅く、私が口もろくに縛らずに生ゴミの袋を出すのを、自分の部屋の窓から見たというのです。生ゴミの日は明日。

決まりの日より前に出すのは、このアパートでいちばん嫌われる違反でした。

「管理会社に、言うからな」

女性まで、困ったような目で私を見ています。

出勤前のゴミ拾い

言い返す手立てがなく、私はしゃがんでゴミを集め始めました

言い返す手立てがなく、私はしゃがんでゴミを集め始めました

昨夜、私が部屋から出なかったことを知る人はいません。

何年も見回りを続けてきた男性と、帰りの遅い私。どちらの話が信じられるかは、考えるまでもありませんでした。

「片付けてから、仕事に行け」

「…分かりました」

電車の時間が迫っています。私はしゃがみ込み、散らばった紙くずを手で集め始めました。

男性は、腕を組んで私を見下ろしていました。

新聞紙の包みを開くと、魚の頭が5つと釣り糸が出てきました

最後に残ったのは、新聞紙の包みでした。

持ち上げると、ずしりと重く、ほどけかけた新聞紙が手の中で開きました。

私は包みを両手で持ったまま立ち上がり、2人に見えるよう前に差し出しました。

「魚の頭が5つと、釣り糸です」

大きな魚の頭が5つ、からまった釣り糸と一緒に並んでいました。

「大物、5匹でしたよね?」

私にやった魚だと言う男性に、本人の言葉を返しました

私にやった魚だと言う男性に、本人の言葉を返しました

「あ、あんたにやった魚だ!」

「誰にもやらないと、言いましたよね?」

男性は、分けてと頼んだ女性にさえ、断ったばかりです。

私は包みを閉じて、脇に抱えました。窓から見たはずの私の袋は、男性の釣りの残りでした。

女性が、包みと男性の顔を見比べます。男性は口を開けたまま、言葉が出てきません。女性は黙って、一歩離れました。

私は包みを男性の足元に置き、片付けはお願いしますねと会釈して、駅へ向かいました。

角を曲がる前に振り返ると、男性が1人でしゃがみ込み、ゴミを拾い集めていました。


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.10.12(Mon)

「おばあちゃん、それ飲むつもり?」定食屋でお茶をくみに行った母が、コップに入れて戻ってきたもの
tend Editorial Team

NEW 2026.10.12(Mon)

「1時間かけて大事に持って帰ってきたよ」誕生日ケーキを守り抜いた夫。箱を開けた瞬間、家族が笑ってしまった理由
tend Editorial Team

NEW 2026.10.12(Mon)

「頼む、ちょっと電話鳴らしてくれない?」携帯が見つからず家じゅうを探した夫。着信音をたどった家族が笑った場所
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.09.16(Tue)

ワンピース作者・尾田栄一郎がチョコペンで描いたルフィ…ミセス大森元貴への誕生日ケーキに「最高過ぎます」の声も
tend Editorial Team

2025.12.20(Sat)

東大卒の才色兼備・藤本万梨乃アナがフジ退社へ「さんまのお笑い向上委員会」卒業で見せた笑顔に惜しみの声
tend Editorial Team

2026.04.21(Tue)

「おい、詰めろよ!」満員電車で強引に割り込む強面の男性。直後、車内がほっこりした空気に包まれたワケ
tend Editorial Team