「おじさんがおごるぞ!」息子だけ小さなアイスを持って帰宅。だが、理由を知った母親の赤面
親戚のおじさんが買ってくれたアイス
久しぶりに親戚が集まった日のことです。
親戚の家の居間は、大人も子どもも集まって大にぎわい。
昼食を終えて一息ついたころ、ソファに座っていた親戚のおじさんが、子どもたちに声をかけました。
「アイス食べたい子、いるか?おじさんがおごるぞ!」
「はーい!」
子どもたちは大喜び。おじさんはみんなを連れて、近くのスーパーへ出かけていきました。
小学生の息子も張り切って先頭を歩いていきます。私は居間に残り、お茶を飲みながら帰りを待っていました。
しばらくして、子どもたちが戻ってきました。
みんなの手には、大きなカップに入ったアイスや、いかにも高そうなアイスが握られています。
ところが、息子の手元を見て、私は「あれ?」と思いました。
息子が持っていたのは、ほかの子たちと比べるとずいぶん小さな、値段も安いアイスだったのです。
「えっ、それにしたの?ずいぶん小さいね、安いやつだよね?」
「うん!」
息子はうれしそうにうなずき、さっそくアイスを食べ始めました。
文句を言おうとした私を止めた息子
ほかの子たちが大きなアイスを食べているのを見ているうちに、私はだんだん気になってきました。
どうして息子だけ、あんなに安いアイスなのだろう。
もしかして、うちの子にだけ安いものを選ばせたのでは…。
もちろん、おじさんにはごちそうになっています。
それでも、もし息子だけ違う扱いをされたのなら、ひとこと言っておきたいと思ってしまったのです。
私は湯のみを置き、ソファに座るおじさんのほうへ向かいました。
すると、そのときです。
「ねえ、ママ!」
息子が私の服のすそを引っぱりました。
振り向くと、息子は食べかけのアイスを見せながら、にこにこしています。
「ママ、ぼく、これがいちばん好きなんだもん!」
「えっ?そうなの?」
思わず聞き返すと、息子は得意げに続けました。
「おじさんにも『高いのにしなよ』って言われたけど、ぼく、これがよかったの!」
「……え?」
私は思わず、おじさんの顔を見ました。
すると、おじさんは苦笑いしながら言いました。
「そうなんだよ。大きいのにしなって何度も言ったんだけどさ。これがいいって、譲らないんだよ」
「だって、これがいちばんおいしいもん!」
息子はそう言うと、また満足そうにアイスを食べ始めました。
私は何も言えなくなりました。
息子が安いアイスを選ばされたと思っていたのに、実際は自分で大好きなものを選んでいたのです。
しかも、おじさんは何度もほかのアイスをすすめてくれていたなんて。
勝手に腹を立てていた自分が恥ずかしくなり、思わず笑ってしまいました。
「あ……そうだったんですね。すみません。ごちそうさまでした!」
おじさんは笑って手を振ってくれました。
それ以来、次の親戚の集まりからは、アイスを買いに行く前に、おじさんが真っ先に息子へ声をかけるようになりました。
「いつものやつで、いいんだよな?」
そのたびに、私はあの日の自分の早とちりを思い出して、少し恥ずかしくなるのでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














