「勝手に触らないで。私が作った飾りよ」私の飾りを自分の物にするパートの同期。片づけ方を聞かれて退散
壁に掛けた赤い紙の飾り
私が作った飾りを、同期は一晩で作ったと言いました
開店前の雑貨店で、店長が壁の赤い飾りを見上げ、『誰が作ったの?』と聞きました。
答えたのは、私と同じ春から働き始めたパートの同期の女性でした。
12月の初めの朝。入口の横の白い壁に、丸く開いた赤い紙の大きな飾りが掛かっています。
私が家で3晩かけて作り、今朝いちばんに掛けた物です。制作途中には、折り方を確認するために写真も撮っていました。
飾りを掛けたとき、店長は銀行へ出ていて、同期の女性もまだ来ていませんでした。
倉庫から段ボール箱を運んできた私の前で、同期の女性はにっこり笑いました。
「ゆうべ、一晩で作りました。」
「花びらを一枚ずつ切ったんです。」
同期は、のりでがっちり貼ったと店長に話しました
同期の女性は、胸に手を当てて続けます。
「のりでがっちり貼り合わせました。」
「もう、形は崩れません。」
私が言い出す前に、店長はもう両手を胸の前で合わせていました。
『来年のディスプレイ係は、あなたにお願いするわ。時給も上げましょう』と言いました。
店長は以前から、季節のディスプレイを担当できる人を探していました。
そのため、手の込んだ飾りを作ったという話を聞き、すっかり感心したようでした。
飾りに触ろうとすると、シフトを減らすと言われました
店長がレジへ戻ったあと、私は箱を置き、少し傾いた飾りを直そうとしました。その手の前に、同期の女性が体を入れてきます。
「勝手に触らないで。私が作った飾りよ。」
「年末のシフト、減らしましょうか。」
シフト表を作っているのは、店長から任された同期の女性です。年末の勤務が減れば、家計に響きます。
私が作ったと主張しても、証拠を見せなければ言った言わないになるだけでした。
私は伸ばしかけた手を、胸の前で止めました。
年末のシフトを減らすと言われて
片づけ方を聞かれて、同期は箱にそのまま入れると答えました
レジから戻った店長は、同期の女性に『片づけ方も、みんなに教えてあげてね』と頼みました。
同期の女性は、少しも迷わずに答えました。
「大きな箱に、そのまま入れます。」
のりなしで折った飾りは、私の手の中で閉じていきました
開いたまま箱に押し込めば、3晩かけて整えたひだがつぶれてしまいます。
私は壁のフックから飾りを外し、裏の小さなクリップを取りました。
「片づけるときは、こうたためます。」
両手で寄せると、丸く開いていた赤い飾りは、下からすぼまるように閉じていきます。
のりは一滴も使っていません。長い紙一枚を、ひだの幅をそろえながら少しずつ折り、何度も折り直した飾りです。
店の倉庫は狭いので、来年も小さくしまえるように作りました。
同期の女性の目が、閉じていく飾りから動きません。
切った花びらはどこかと聞くと、同期の顔から笑みが消えました
「たためるようにも、作ったの!」
「切った花びらは、どこですか。」
閉じかけた飾りは、端から端まで一本の長い紙です。花びらを一枚ずつ切って貼り合わせた物なら、こうしてたためるはずがありません。
同期の女性は答えられず、先ほどまでの笑みも消えていました。
私はスマートフォンに残していた制作途中の写真を店長に見せました。そこには、自宅で紙を折り、少しずつ飾りを完成させていく様子が写っています。
店長は写真と飾りを確認してから、私の方を向きました。『来年の飾りは、あなたにお願いできる?』
私はうなずき、先ほど同期の女性から年末のシフトを減らすと脅されたことも伝えました。
店長は表情を曇らせ、シフト表は来月から自分で作ると決めました。同期の女性は私と目を合わせないまま、早足でレジの奥へ下がっていきました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














