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2026.10.22(Thu)

「冷蔵庫のメモ、見てないんですか」来客の時間変更を私にだけ伝えず、作り話で私に謝らせる後輩。所長の前で退散

「冷蔵庫のメモ、見てないんですか」来客の時間変更を私にだけ伝えず、作り話で私に謝らせる後輩。所長の前で退散

20分待たせてしまった来客

後輩は、所長の前で、私に伝えたと言いました

後輩は、所長の前で、私に伝えたと言いました

「私、ちゃんと伝えました。」

取引先を見送り、湯のみを下げようと給湯コーナーに来たときのことです。後輩が、所長に向かってそう言いました。

10時のはずだった取引先の来社が、9時に早まっていたのです。

私は今朝、事務所の鍵を開けてお茶をいれ、9時の銀行窓口へ向かいました。

ところが、外出先で後輩から『先方がお見えです』と電話が入り、急いで戻ることに。事務所に着くまで20分かかりました。

その間、所長が取引先を応接室に案内していましたが、打ち合わせの詳しい説明は担当の私が行う予定だったため、先方を待たせてしまったのです。

変更の電話があったのは、昨夜、私が帰ったあとでした。

電話を受けた後輩のそばには所長もいて、『先輩には私から』と言う後輩に連絡を任せていたそうです。

後輩は以前から、この取引先の仕事に関わりたいと希望していました。しかし、私に連絡が届いていなかったとはいえ、先方を待たせたことは事実です。

ゆうべ冷蔵庫の扉に磁石でメモを貼った、と言いました

ゆうべ冷蔵庫の扉に磁石でメモを貼った、と言いました

後輩は身を乗り出し、『時間の変更はメモに。夜遅くて電話は遠慮しました。先輩、朝いちばんにここでお茶をいれるでしょう』と続けます。

「ゆうべ、冷蔵庫の扉に貼りました。」

「いつもの磁石で、まん中にぴたっと。」

所長は腕を組んだまま、『まず、先方への謝りだ』と私を見ました。

先方には戻った際にお詫びしましたが、所長は改めて私から連絡するよう求めているようでした。

先方に謝ってと言われ、私はうつむきました

先方に謝ってと言われ、私はうつむきました

後輩が、私に向き直りました。

「冷蔵庫のメモ、見てないんですか。」

『もう、ないですよね。先輩、お茶のときに捨てたんじゃないですか』

『先輩が、先方に謝ってください』。

「担当は、私が代わりましょうか。」

昨夜、最後に事務所を出たのは後輩で、今朝、最初に入ったのは私でした。冷蔵庫の扉にメモがあったかどうか、ほかに確認した人はいません。

所長は普段から後輩をかわいがっていました。私が何を言っても、責任逃れをしているように聞こえるかもしれません。

事情を説明できないまま、私は所長の前で頭を下げました。

視線の先には、灰色の床ばかりが見えました。

「先輩が、先方に謝って」と言われて

私はロッカーの磁石を外し、貼ってみようと言いました

私はロッカーの磁石を外し、貼ってみようと言いました

それでも、担当まで渡すわけにはいきません。

銀行の書類袋をしまおうと、自分のロッカーを開けたときです。扉の内側に付けていた、丸い黄色の磁石が目に入りました。

そこで、あることを思い出したのです。

私は磁石を一つ外し、冷蔵庫へ向き直りました。

「この磁石で、貼ってみましょう。」

後輩は『どうぞ』と言い、私に場所を譲って給湯コーナーの入り口側へ回ります。

ガラスの扉に磁石はつかず、私の手のひらへ落ちました

黒い扉のまん中に磁石を当てて、手を離しました。

磁石は止まらずにすべり、私の手のひらに落ちました。

実は昨日の夕方、後輩が外出している間に、事務所の冷蔵庫が新しい物に交換されていたのです。

新しい冷蔵庫は、扉の表面が一枚のガラスになっており、以前のように磁石を付けることができません。

交換に立ち会った私は、古い冷蔵庫に付いていた磁石を外し、自分のロッカーに移しておきました。

一方、後輩は外出から戻ったあと、給湯コーナーに立ち寄らずに退社していたため、扉が変わったことに気づいていなかったようです。

昨夜、本当にメモを貼ろうとしていれば、磁石がつかないことに気づいたはずです。

所長の視線も、私の手のひらに落ちた磁石へ向けられました。

後輩が、磁石から目を離せないまま叫びました。

「テープで貼ったんです!」

後輩は伝えなかったと認め、所長に背を向けました

後輩は伝えなかったと認め、所長に背を向けました

「テープの話は、今が初めてです。」

所長が、黒い扉に手のひらを当てました。

先ほどまで後輩は、いつもの磁石で扉のまん中に貼ったとはっきり説明していました。それなのに、今度はテープで貼ったと言い出したのです。

所長が昨夜の状況を改めて確認すると、後輩の説明は次第に曖昧になっていきました。

そして、しばらく黙り込んだあと、後輩は小さく『先輩にだけ、言いませんでした』と認めました。

『担当の話は、取り下げます』。

取引先の担当になりたかった後輩は、私が時間変更を知らずに失敗すれば、自分に仕事が回ってくると考えていたようです。

所長は厳しい表情になり、昨夜の連絡を後輩任せにして、確認しなかった自分にも落ち度があったと認めました。

先方へのお詫びは所長自身が行い、担当も引き続き私が務めることになりました。

11時に郵便局へ行く際に着る予定だったコートを、後輩は入口脇のコート掛けからつかみました。

そして、私と目を合わせることもなく、所長に背を向けて足早に出ていったのです。

その後、所長から後輩には改めて注意があり、私にも謝罪がありました。

一時は自分の責任だと思い込んでいましたが、冷蔵庫の扉のおかげで、本当のことが明らかになりました。


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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