「また、あの人だ…」レジの順番を必ず抜かす迷惑客。だが、我慢できなかった私の正論で状況が一変
いつも順番を守らない客
夕暮れ時のスーパー。
仕事帰りの体に、買い物カゴの重さが少しだけこたえる時間帯です。
しかし最近、そんな時間を乱す「ある存在」に頭を悩ませていました。
それは、レジの列。
「また、あの人だ…」
視線の先にいるのは、一人の女性。
彼女は当然のような顔をして、並んでいる列の横からスッと割り込んできます。
周囲の客も一瞬「えっ?」という顔を見せるものの、すぐに視線を逸らして沈黙。
(下手に注意して、トラブルになるのは嫌だ……)
今の時代、何が起こるかわからない怖さがあります。
みんな不快感を飲み込み、見て見ぬふりをする。
それがこの場の「暗黙のルール」になっていました。
しかし、その日は違いました。連日の疲れと、あまりに無防備な彼女の背中。
ついに、私の中で我慢の袋が音を立てて切れたのです。
我慢の限界
「……ちょっと、いいですか」
気づけば、言葉が口をついて出ていました。
彼女は不思議そうな顔で、ゆっくりとこちらを振り向きます。
「えっ、私に何か用?」
私は努めて冷静に、でもはっきりと告げました。
「皆さん、重いカゴを持って順番に並んでいるんです。後ろに並び直してください」
一瞬で静まり返るレジ前。
袋詰めの手も止まり、周囲の視線が一点に集中します。すると彼女は、拍子抜けするほどあっさりとこう言いました。
「あら……そうなの?それは失礼しました」
まるで「列に並ぶ」というルールを今初めて知ったかのような、とぼけた表情。
彼女はそそくさと、最後尾へと歩いていきました。
(なんだ、言えばちゃんと伝わるんだ……)
バクバクと高鳴る鼓動。
それと同時に、胸のつかえが霧散していくような開放感。
「スカッとした」という言葉が、これほどしっくりくる瞬間はありません。
「お次の方、どうぞ」
レジの店員さんと目が合ったとき、ほんの少しだけ、お互いに口角が上がった気がしました。
帰り道、夜風が心地よく頬を撫でます。正しいことを、勇気を持って口にする。
ただそれだけのことで、いつもの景色が少しだけ明るく見えた、そんな夕暮れ時の出来事でした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














