三谷幸喜氏の最新ドラマが直面する「上がらない視聴率」問題 豪華キャストでも視聴者が感じる「物足りなさ」とは?
脚本家・三谷幸喜氏が手掛ける最新のテレビドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)が、その豪華すぎるキャスト陣にもかかわらず、視聴率の面で苦戦を強いられています。
菅田将暉、二階堂ふみといった人気実力派俳優が揃い踏みしているにもかかわらず、視聴者の間では「役者は好きだけど、ストーリーが…」といった声が聞かれ、SNS上での話題性と、実際の視聴率との間に乖離が生じている状況です。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(通称:もしがく)』は、毎回異なる設定で展開される三谷氏ならではの「舞台裏」を描いたコメディとしてスタートしました。初回の放送前から、その豪華な顔ぶれは大きな話題となり、多くの期待を集めていました。
しかし、蓋を開けてみると、視聴率は期待したほど伸びていません。この状況に対し、SNSでは多様な反応が寄せられています。
「役者が好きだから見てる」
「豪華すぎて、もはや同窓会を見ているみたい」
と、キャスト目当てで視聴を続けている層がいる一方で、
「会話劇なのにテンポが悪い」
「昔の三谷作品のような鋭さが感じられない」
といった、脚本に対する不満の声も目立ちます。
また、一部では「舞台設定がわかりづらい」
といった、ドラマの演出そのものに対する戸惑いの声もあり、制作側の意図が視聴者にうまく伝わっていない可能性も指摘されています。
今回の『もしがく』の視聴率の伸び悩みは、現代のテレビドラマが抱える構造的な問題を象徴しているように感じられます。すなわち、「豪華なキャスト」や「著名な脚本家」という"ブランド力"だけでは、視聴者を繋ぎ止めることが難しくなっているということです。
このドラマの場合、「豪華なキャスト」が先行しすぎた結果、「脚本の面白さ」とのバランスが崩れてしまったのかもしれません。話題作だからこそ、視聴者の心を揺さぶる「感情の深み」が求められているのだと考えられます。
三谷幸喜氏の最新ドラマは、超豪華なキャストを揃えながらも視聴率が伸び悩むという、現代のテレビ業界の難しさを浮き彫りにしました。
SNSでは、出演者への高評価とは裏腹に、脚本や演出への厳しい意見が交錯しており、「ブランド」だけでは動かない視聴者の「感情と共感」の重要性が示された事例と言えるでしょう。














