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2025.12.04(Thu)

「これ、明日までにやっといて」と定時後に投げる上司。だが、私のある行動を見て黙ったワケ【短編小説】

「これ、明日までにやっといて」と定時後に投げる上司。だが、私のある行動を見て黙ったワケ【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

定時になると降って湧く仕事

私は、IT企業で働く30歳のOLです。

仕事自体は好きですが、悩みを抱えていました。

それは、定時になると必ず降って湧く「突発的な仕事」のことです。

時計の針が定時の午後6時を指すと、部長の足音が近づいてきます。

「これ、明日までにやっといて」

明日朝までに仕上げるには残業が必須となる量です。

以前の私なら、「はい、わかりました」と反射的に引き受け、夜遅くまで残っていたことでしょう。

 

ですが、今日は違いました。

私は資料に手を触れず、深く息を吸い込み、午後6時ちょうどを告げる定時のチャイムが鳴り響く中、私はカーソルを「シャットダウン」のボタンに合わせ、カチリとクリックしたのです。

「え...?」

部長は、まさか部下が自分の話を無視してパソコンを落とすとは思っていなかったのでしょう。

口を開けたまま、資料を持った手を宙に浮かせたまま固まっていました。

私はにっこりと微笑み、席を立ち上がりました。

「部長、お先に失礼します。その件ですが、明日朝一番で取り掛からせていただきますね」

自分の時間を守るための行動

部長は困惑した表情のまま、口ごもります。

「いや、でもこれ、急ぎで...」

「私、ずっと挑戦したかった資格の勉強のオンライン講義があるんです。部長、失礼ですが、本当に『明日まで』の急ぎの仕事だったら、定時前にいただけたはずですよね。緊急性の高いお仕事でしたら、もちろんどんな時でも対応しますが、そうではないと判断しました」

私がそう毅然とした態度で伝えると、部長は完全に黙ってしまいました。

彼の顔には「急ぎなのは、俺が渡すのを忘れていただけだ」と書いてあるのが見て取れた気がします。

 

しばらくの沈黙の後、部長は小さくため息をつき、諦めたように言いました。

「...わかった。じゃあ、明日の朝で頼む」

たったこれだけのことですが、私にとっては大きな一歩でした。

勇気を出して自分の意思を伝え、自分の時間を守るという大切な目標を達成できました。

残業が当たり前だった日々から卒業し、私は新しい自分を歩み始めています。

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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