「お願いしやすくて助かるよ」と私にばかり仕事を頼んでくる上司→私が勇気をだして断った結果
仕事を振る上司
これは、私が以前勤めていた職場で経験した、ある「決断」のお話です。
当時、私には少し困った上司がいました。
悪い人ではないのですが、特定の業務をなぜか私にばかり集中させるのです。
夕方、定時が近づき「今日は早く帰れるかな」と思っていると、その上司がニコニコしながら近寄ってきます。
「あ、〇〇さん!ごめん、この資料作成もお願いしていいかな?」
私が手元の山積みの書類に目を落としながら少し躊躇すると、上司は決まってこう言いました。
「いやあ、〇〇さんの方が作業が早いからさ。他の人に頼むより確実なんだよ」
「それに、〇〇さんにはお願いしやすくて助かるよ」
「……わかりました。やっておきます」
「早いから」「頼みやすいから」。
そんな言葉を並べられると、無下には断れません。
結局、周りの同僚たちが「お疲れ様でしたー」と軽やかに帰っていく中、私だけがポツンと残って残業をする日々が続いていました。
(なんで私だけ……。これ、明らかに他の人でもできる仕事だよね?)
遅い時間のオフィスでキーボードを叩きながら、モヤモヤとした気持ちが胸の中に溜まっていきます。
どれだけ仕事をこなしても、残業続きで体はクタクタ。
それなのに、会社からの評価が特別上がるわけでもありません。
「都合よく使われているだけじゃないのかな」
そんな不満が限界に達しようとしていた、ある日のことです。
私がすでに抱えきれないほどの業務と格闘している最中に、また上司がやってきました。
「悪い悪い!急ぎでこのデータ入力も頼みたいんだけど、いいかな?」
その瞬間、私の中で何かがプツンと切れました。
でも、感情的に怒るのではなく、頭の中は不思議と冷え冷えとしていました。
私は作業していた手を止め、椅子ごと上司の方に向き直りました。
そして、上司の目をしっかりと見て言いました。
正直に伝えた結果
「課長。申し訳ありませんが、その件は引き受けられません」
上司は驚いたように目を丸くしました。
「えっ?いや、でも君ならすぐ終わるでしょ?」
「いいえ。現在抱えている業務量だけで手一杯です。これ以上引き受けると、ミスにもつながりかねません」
心臓がドクドクと音を立てていましたが、私は努めて冷静に続けました。
「この作業は私でなくても可能です。他の方に振り分けていただけますか?」
一瞬、気まずい沈黙が流れました。
上司は少し戸惑った様子で「あ……そ、そうだよね」と呟くと、バツが悪そうに頭をかきました。
「ごめんごめん、ちょっと頼りすぎてたね。わかった、これは他のメンバーにお願いすることにするよ」
「ありがとうございます。助かります」
上司はその足で別の部下に声をかけに行きました。
それ以来、上司の態度は明らかに変わりました。
仕事を振る前に「今、手は空いている?」と確認してくれるようになりましたし、チーム全体への割り振りも見直してくれるようになったのです。
勇気を出して「NO」を伝えたあの日。
ほんの少しの言葉でしたが、ずっと胸につかえていた重荷が取れ、帰り道は本当にスカッとした気分でした。
自分の身を守れるのは、やっぱり自分だけなんですね。
あの時、勇気を出して本当によかったと思っています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














