「半額じゃないのか、早く責任者を出せ」レジで10分間怒鳴り続けた男性が、店長に示されたシールを見て黙った理由
「半額のはずだろ!」レジで怒り始めた男性
仕事帰りに立ち寄ったスーパーでの出来事です。
夕方の店内は混み合っていて、私が並んだレジにも列ができていました。私は前から3番目。先頭では60代くらいの男性が会計をしていました。
若い女性店員が惣菜のパックをレジに通したとき、男性が突然、声を上げました。
「おい、ちょっと待ってくれ。なんだ、この値段。半額じゃないのか?」
店員は画面と商品を確認して答えました。
「こちらは2割引きの商品ですね」
「いや、半額だろ? 俺は半額のやつを取ってきたんだよ」
男性は納得できない様子で、レジの画面を指さしています。
店員は惣菜のパックを持ち上げ、貼られたシールを示しました。
「こちらに2割引きと書いてあるのですが……」
「だから、半額のを選んだんだって! ちゃんと見てくれよ!」
男性はシールをろくに見ようともせず、声を荒らげました。
どうやら男性は、売り場で半額の商品を選んだつもりのようです。しかし、レジに置かれた惣菜には、確かに2割引きのシールが貼られていました。
「申し訳ありません。こちらの商品は2割引きで間違いないのですが……」
「何回同じこと言わせるんだよ! レジが間違ってるんじゃないのか?」
男性の声はどんどん大きくなっていきます。
店員が困った表情で呼び出しボタンを押すと、男性はレジ台をこぶしでたたきました。
「半額じゃないのか、早く責任者を出せ!」
後ろに並ぶ人たちも、困ったように顔を見合わせています。
私の前にいた女性も、何度も時計を確認していました。
ほかのレジにも列ができていて、移動するのも難しい状況です。
男性が騒ぎ始めてから、すでに10分ほどがたっていました。
店長が差し出したシールに、男性は……
そこへ、50代くらいの店長が売り場のほうからやって来ました。
「お待たせしました。どうされましたか?」
男性は店長を見るなり、勢いよく話し始めました。
「この惣菜、半額だったんだよ! なのに、この店員が2割引きだって言い張るんだ!」
店長は話を聞くと、レジ台に置かれた惣菜を手に取りました。
「半額の商品をお選びになったつもりだったんですね」
「そうだよ! さっきからそう言ってるだろ!」
店長はうなずき、商品に貼られたシールを男性に見せました。
「こちらをご覧いただけますか。お取りになった商品には、2割引きのシールが貼られています」
男性は不満そうに顔を近づけました。
「……あれ? 2割引き?」
店長は落ち着いた声で続けます。
「半額の商品もございますが、こちらは2割引きのものです」
男性はもう一度シールを確認しました。
「……ああ、そうか。俺、半額のやつを取ったつもりだったんだけどな……」
どうやら男性は、半額の商品と間違えて、2割引きの惣菜を手に取っていたようです。
先ほどまでの怒鳴り声はすっかり小さくなっていました。
すると、私の前にいた女性が、ため息まじりに言いました。
「店員さん、最初から2割引きって説明してましたよね……」
男性はちらりと後ろを振り返り、気まずそうに視線を落としました。
そして、店員に向かって小さく頭を下げました。
「……悪かったな。俺が間違えて取ったみたいだ」
店員は「いえ、大丈夫です」と答え、会計を再開しました。
男性は2割引きの値段で支払いを済ませると、足早に出口へ向かいました。
ようやく列が動き始め、周囲からもほっとしたような空気が伝わってきました。
店長は店員に「大変だったね。対応ありがとう」と声をかけ、売り場へ戻っていきました。
店員は小さくうなずくと、次のお客さんに「大変お待たせしました」と声をかけました。
誰にでも見間違いや勘違いはあります。それでも、最初に店員の説明をきちんと聞いていれば、ここまで大きな騒ぎにはならなかったはずです。
レジの列がいつものペースに戻ったとき、私もようやく肩の力が抜けました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














